仮面ライダーのイラストにご興味はありませんか?
私は歴代仮面ライダーを全て描くことに挑戦中です。
今回は『仮面ライダーカブト』に登場した「仮面ライダーキックホッパー」を描きます。個人的には最も好きなサブライダーです。初心者による初心者のための記事ですが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
仮面ライダーキックホッパーとは?
『仮面ライダーカブト』に登場したライダーの一人で、デザインモチーフはショウリョウバッタ。
久しく途絶えていたバッタモチーフの仮面ライダーがここに来て復活しただけでなく、あの細長いショウリョウバッタがここまでカッコよくデザインされたことに驚きました。
本家石森プロからも「マスクが文句なくカッコいい」と絶賛されたというのは有名なお話ですが、仮面ライダー(旧)1号にも通ずる「凄み」みたいなものを感じます。
単純にデザインがカッコいいライダーなら他にも沢山存在しますが、ここまで基本に立ち返り、仮面ライダーの持つダークヒーロー感を色濃く表現したデザインは、なかなかありません。
『カブト』本編では、登場時のやさぐれた感じが、さらにダークヒーロー感をマシマシにしていたのですが、徐々に「地獄兄弟」というライダー史上屈指のネタ枠となってしまいました。それでも私の「好き」という気持ちに変わりはありませんが。
何よりも私の心をつかんだのは、その名の通り、「ほぼキックだけで戦う」というこだわりでした。
私は剣などをぶん回して戦うスタイルよりも格闘戦を好みます。
そして、このキックだけで戦うというのが、ありそうでなかったスタイルでした。手が使えるのにあえて使わないというサッカーのようなカタルシス。
兄弟分として、”ほぼパンチだけで戦う”パンチホッパーというライダーもいて、コレもカラーリングとか色々と好きなのですが、バトルシーンを見ると、圧倒的にキックのみの戦いに惹かれます。
左脚に備わった「アンカージャッキ」といったギミックも魅力的で、歴代サブライダーの中でも、個人的ナンバーワンの座を射止め続けているのが、この「キックホッパー」なのです。
『仮面ライダーカブト』を視聴するなら、オススメのアプリはこれ↓
完成イラスト
これが今回の完成形です。
4.5頭身ほどのコミカルなイラストとなっています。以下、どのようにして描き上げたか解説します。
仮面ライダーキックホッパーの描き方
まずは下書きをします。
ピクセルブラシの「ペン」で、太さは5pxを選択。
この「ペン」というブラシは、ラインに強弱をつけたりはできず、あくまでも一定の太さをキープするものですが、滑らかな描き心地が特徴で、下書き用として重宝しています。
カラーはイエロー。
左脚を前に構えるポージングをラフで描いてみます。
私は仮面ライダーの特徴でもあるマスクを強調したいので、少し頭を大きく描いていますが、リアルに見せようとすればもう少しバランスを考える必要があります。
ちなみに、人物を描く際の頭身などで迷った時のために書いた記事もあります↓
「ベルト」部分や左脚すねの側面にある「アンカージャッキ」など、特に細かい部分を除いて、ある程度描き込みました。
しかし、ここまで描いたところで、顔に違和感を感じます。
タレ目過ぎて、「キックホッパー」というよりは「アマゾン」みたいに見えます。
目の形状と顔の向きを調整します。
さっきよりはだいぶ改善されました。あとは清書時にさらに調整を加えます。
続いて、左脚の「アンカージャッキ」と「ベルト」を描き込んでいきます。
イエローの線で描き足していくと、細かい部分が見えなくなりそうなので、線の色をオレンジに変えて続けます。
細かな造形は、少しだけ濃いめの色で下書きした方が後でわかりやすいです。
「アンカージャッキ」は力を貯めている状態、「ベルト」のバッタは脚を折りたたんでスイッチを入れた状態、つまり、「ライダーキック」前の「ライダージャンプ」直前の”溜め”のシーンです。
これで下書きが完了しました。
新規レイヤーを一枚重ねて清書します。
ここで、太さ7pxの「コミックペン」に切り替えます。カラーはブラックで。これで線に強弱がつけやすくなりました。
コミックペンでなくとも強弱はつけられますが、これは単に個人的好みでしかありません。フレスコには膨大なブラシが収録されていますので、色々試して描きやすいものを選べば良いと思います。
清書を始めると、胴体が少し気になります。
真っすぐ正面を向きすぎていて平板な印象なので、少しだけですが書き替えます。
ほんのわずか、中心線を顔の向きに揃えて丸みを出します。
これで先ほどよりは立体感が増しました。ほんのちょっとですけどね。
下書きが完成しました。
下書きのレイヤーを消し、清書したレイヤーを複写します。つまり、レイヤーが2枚重なった状態です。
色は下のレイヤーに塗っていきます。
そうすることで、上のレイヤーが無傷で残る状態なので、何かミスをしても容易に修正できるからです。
まずは暗い部分から。
黒く塗りたいところは限りなく黒に近いグレーで塗ります。
せっかく描いた線が見えなくなってしまうからです。
これが目の前に存在する造形物だとしたら、真っ黒でも、立体的な造形や自然光によって、その様子がわかるのですが、絵ではそうもいきません。
次にグリーンとシルバー、一部にイエローとレッドを塗ります。
グリーンは深い色と、エメラルドグリーンの2色で塗り分けられています。
最後に、2枚のレイヤーの間にもう1枚白紙のレイヤーを加え、そこにハイライトを入れます。
ブラシは17pxの「ソフト円不透明」で、カラーはホワイト。全体に光沢感をつけたら完成です。
下書き〜完成まで動画で復習
下書きから完成までに要した時間は1時間半ほど。
4ヶ月ほど前にも描いたのですが、その時と比べても少しは上達したのではないかと思います。
子供時代から絵を描くことは好きでしたが、色を塗るという作業が不得意だった私。満足のいく下書きができても色塗りでダメにするということが多かったこともあり、自分にはイラストなど描けないと思い込んでいました(単に練習不足だっただけなのですが・・・)。
そのうち、PCを使ったデジタルペイントというものがあると知りましたが、まだまだPCが高い時代でしたし、気軽に手を出せる代物ではありませんでした。
しかしそんなデジタルペイントも、今では誰もが気軽に手を出せる時代となりました。だって、最廉価版のiPadでさえApple Pencilがあればお絵描きできてしまうんですよ?
私にとってのデジタルペイントの魅力は、画材などを揃えなくても良いというお手軽感はもちろんですが、なんと言っても、苦手な色塗りが簡単にできてしまうことです。
こうして不得意だった色塗りがストレスなく楽しめるようになると、絵を描くことの楽しさを再認識できました。この楽しさを、一人でも多くの方に伝えることができたら嬉しいです。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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