最高視聴率38%と聞いて、どんなTV番組を思い出しますか?
サッカーもしくはラグビーワールドカップ? 半沢直樹?
確かにこれらの番組も話題になりました。しかし、ここで取り上げたいのは『仮面ライダーV3』です。
初代『仮面ライダー』が変身ブームを巻き起こして2年間という異例の長期放映を終えた後を引き継いで登場した続編が『V3』。新たな悪の組織デストロンと戦う正義の戦士V3は、瞬く間に人気となり、特撮としてはあり得ないほどの視聴率を叩き出したのです。
本記事では、このV3のイラストを描いてみた記録を残してみました。仮面ライダーのイラストを描いてみたいという方のご参考になれば幸いです。デジタルイラストを描く際のオススメガジェットなども別記事でご紹介しているので、気になる方は、そちらも是非。
どうぞ、最後までお付き合いください。
仮面ライダーV3とは?
仮面ライダーV3とは、『仮面ライダー』の続編として放映された特撮ヒーロー番組の主人公で、仮面ライダー1号と2号に次ぐ3号ライダーです。3号とは言わず、V3と名付けるところにシビれて憧れます。
ネットでも3番目を「V3」と名付けているものに、しばしばお目にかかります。
あのボーカロイドソフト『初音ミク』も、第3弾は「V3」でした。
仮面ライダー1号と2号は、悪の秘密結社ショッカーの手によって、本人の意思に反して改造されたのですが、V3は主人公・風見志郎が、悪の秘密結社デストロンに殺された両親と妹の仇討ちのために自ら望んで改造されたという違いがあります。
改造手術は1号と2号が行ったため、1号の”技”と2号の”力”を受け継いでおり、腰のベルト”ダブルタイフーン”の2つの風車は、それぞれの力を司っています。
専用バイクの名は「ハリケーン」。1号、2号の「サイクロン」に続き、台風の名前を冠するところにシビれます。
制作過程
まずは下書き。イエローでザクッとポージングを書いてみます。
今回はV3お決まりのポーズを描きます。
下書きには、太さ5pxのピクセルブラシ「ペン」を使っています。
筆圧の強弱は表現できないものの、サラサラとした描き味が好きで、下書きにはいつもこのブラシを使っています。
次に、顔を4分割する線を引き、その交点に丸を描きます。これが仮面ライダーの”Oシグナル”と呼ばれる目と目の間のランプとなります。
続けて詳細を書き加えていきます。
仮面ライダーの中でも、V3とXのボディスーツは、完全に”服”です。
全身タイツのように身体のラインにぴったりとフィットした描き方をすると、全くの別物になってしまうので注意が必要です。
下書きが完成したら、一枚レイヤーを追加して、清書します。
清書には太さ7pxのピクセルブラシ「コミックペン」を使います。
筆圧の強弱が出せるため、「ペン」よりも力強い表現が可能です。
清書が完了したら、下書きレイヤーを消し、清書したレイヤーを複製します。
この後、着色しますが、2枚の清書レイヤーのうち、必ず下のレイヤーに着色します。
複製したのはミスってもやり直せるからで、下のレイヤーに着色するのは、描線を塗り潰さないためです。
まずはグリーン部分を着色します。
次はマスクの両サイド、ボディの中心を縦断する蛇腹部分、腰のベルトの両側にある風車、ブーツをレッドで着色。
ボディ両サイドの筋肉などをシルバーで着色します。
ベルトに書かれたV3のマークは、直接ペンで書き込みます。
全体の着色が終わったら、上下2枚のレイヤーの間に、透明なレイヤーを1枚追加し、そこに白を使って光の当たっている部分を表現します。
ピクセルブラシは、太さ17pxの「ソフト円 不透明」を選択します。輪郭がボヤッとして光沢を表現するには最適です。
ホワイトの着色が完了したら、レッド、シルバー、グリーンなど他の色は少しずつトーンを暗くして影をつけます。
トーンを暗くするというのは以下の動画の通り。
”タイムラプス動画”で振り返り
V3を描くのは2回目。以前描いたのはこんな感じでした↓
イラスト自体の進歩はまだまだ全然ですが、なんとなくペンの使い方に慣れてきた感があります。線が柔らかくなったという方がわかりやすいかもしれません。
それにしても、平成以降のライダーに見慣れてしまうと、昭和ライダーのシンプルさには驚かされます。それでいてカッコいいのですから、やはり石ノ森章太郎先生のデザインセンスの良さには脱帽です。
これからイラストを練習したいという方には、間違いなく昭和ライダーから描くことをオススメします。平成ライダーは、『クウガ』ならまだしも、どんどん複雑になっていくので、いきなり手をつけようとすると挫折すると思います。
それと、参考資料は写真集よりも2次元で描かれたものを使った方が圧倒的にラクです。マスクやベルトなどの細かい部分の描写や、服のシワなど描く時、私は以下の作品を参照していました。
ご参考になれば幸いです。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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