『仮面ライダーセイバー』に登場する風の剣士・仮面ライダー剣斬をイラストにしてみた。
『セイバー』に登場する他の剣士に比べるとアーマー部分が少ないため、個人的に機械や武器、防具といった非生物系を描くのが苦手(生物系のデザインだったら得意だというわけではない。相対的なお話)な私にもカンタンに描けるかも? と調子に乗って描き始めたが、全然そんなことはなかった。
これは、初めて「仮面ライダー剣斬」のイラストを描いてみた男の戦いの記録である。
最後までおつきあいいただければ幸いだ。
今回描いたイラスト
まずはコチラが今回描いたイラストである。
わかる方にはわかると思うが、『仮面ライダーセイバー』のエンディング曲の中に登場する1シーンだ。
登場する仲間の剣士たちが、一人ずつ剣さばきを披露するシーンがあるのだが、双剣を華麗に操る剣斬がとてもカッコ良く、「剣斬」を描くならこれだなとずっと考えていた。
武器である「風双剣翠風(フウソウケンハヤテ)」に相当の不満は残るものの、ポージング自体はそれなりに納得している。
下手だと言われるかもしれないが、これが私の現時点での実力である。開き直っているわけではないが、言い訳はしない。
世の中には、絵のうまい人なんてビックリするくらい大勢いる。
ただし、上手下手と好き嫌いは別でもある。
だからこのイラストを見て、「好きじゃないな」と思った方はこのままそっとページを閉じて欲しい。ここからは、このイラストが完成するまでの解説が待っているだけだからだ。
待てど暮らせど、あなたの好きなテイストのイラストが唐突に出てくることはないのだから。
逆に、「嫌いじゃない」と思った方や、「自分でも剣斬描いてみたい」という方は最後までおつきあいいただければ幸いだ。
今回のイラストを描く際、参照した画像
まずは今回のイラストを描く際に参照した画像を紹介する。
先述したとおり、『仮面ライダーセイバー』エンディング曲内で流れる1シーンである。
竹林のような背景の中、双剣を曲芸のように華麗に操り、交差させたのち、”残心”しているところだ。
このカッコ良さは、やはり動いているところを直に見ていただくしかないが、それでもこの1シーンだけでもそのカッコ良さは十分伝わってくると思う。
しかし、残念ながらこの画像だけではどうにもならない。
何故なら「剣斬」の細かい部分が全然わからないからだ。
というわけで、ひとまず「剣斬」の詳細がわかる資料を探してみる。
以前、息子に買ってあげた雑誌に載っていたので、それを参考に、と思ったが、もう少し様々な角度とアップの写真、できれば武器の写真も欲しいということでググってみる。
他に画像引用元がわからない画像は数多く存在するが、ここでは著作権を考慮し、割愛する。
とにかく「剣斬」の写真ばかりを集めまくった。
さて、ここからが本番である。
イラストメイキング
私はイラストを描く際、2018年に購入したiPad Pro12.9インチとApple Pencilを使用している。
アプリはAdobe「フレスコ」。
当初は「プロクリエイト」など他のアプリも使ってみたが、個人的に使いやすかったのが「フレスコ」だったので、今は浮気せず、ずっとこれを使っている。
今は「Adobe Creative Cloud」に加入し、他のAdobeアプリも使っているので、大きな問題が起きなければ、このままの構成で行くと思う。
さて、本題に入ろう。
まずはざっくりとポージングを決める。
上掲した参照画像を見ながら描く。
後で描き直しやすいよう、黄色で下書きする。
そのまま詳細も描き込んでみる。
雑誌や、ググって見つけた「剣斬」の写真を拡大して、造形を確認しながら描く。
こういう時、本当に出来の良いフィギュアが欲しくなる。
もしくは写真集。
過去作だと、「特写写真集」というのに結構お世話になっている。
わかりやすいことはもちろん、デザインの細かなこだわりまで見えて、作品がさらに好きになる。
顔の向きは問題ないものの、手裏剣型の左眼部分が斜めに過ぎる。
そこで、少し濃いめの色(ここではオレンジ)を使って修正する。
マスクを描き出すと、なんだか腕の長さなどに違和感があるが、これは後で直すことにする。
一旦、全て描き込んでみる。
ここまでで気になるのは、「腕の長さと角度」「剣の長さ」「両足のバランス」。
まずは剣の刀身を長く修正する。
次に腕の長さを修正。
これはさらに濃いめの色(ここでは赤)で修正する。
元の位置にあった剣は、「なげなわ」ツールで修正した箇所に移動する。
なんだか頼りなげな上半身が、一気に力強くなったように感じるが、このままだと下半身が頼りないままなので、脚を伸ばし、踏ん張り感を強調する。これも「なげなわ」ツールを使う。
レイヤーを重ねて清書。
下書きしたレイヤーは消して(見えなくして)おき、清書はレイヤーをコピーしておく。
下のレイヤーに色を塗れば、上のレイヤーの線が消えないからだ。
ただし、こういったコミック調に描くつもりがないのなら、そもそも清書を黒いラインでする必要がない。私の描き方よりもずっと繊細で、時間もかかる描き方だ。そのうち挑戦してみたいとは思っているが、果たしていつになるやら・・・。
写真を参考に、ザクザクと色を塗っていく。
細かいカラー指定は気にしていない。なんとなく”らしさ”が出れば、それでいいと思っている。
赤い矢印部分は、先ほどコピーした2枚のレイヤーの間にもう1枚レイヤーを挟んで塗っている。
ここは「水彩」ブラシを使い、あえて濃淡が出るように表現している。
最後に眼を光らせ、明るい部分と影になっている部分を表現して完成だ。
これも先ほどの黄色いラインを描き込んだレイヤーを使っている。
一通りの流れを動画で確認
最後にこれまでの流れを動画にまとめておく。
何の編集もしていない、そっけないイラスト動画だが、どのように描いているかはわかりやすいはず。
しかし、イラスト用の資料として、フィギュアや変身グッズが本当に欲しい。
全体の造形がわからないで描いているので、あちこち、いびつになる。写真だけで全てを描くのは無理がある。
そんなボヤキで締め括っていいのかわからないが、これは魂の叫びだ。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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