2019年9月15日放送『仮面ライダーゼロワン』第3話「ソノ男、寿司職人」(監督:中澤祥次郎 脚本:高橋悠也)
歴代ライダー初のレギュラー女性ライダー「バルキリー」の初変身回。
最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは第3話のキャストをご紹介する。
本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、他の参加作品も是非チェックしていただきたい。
飛電或人/仮面ライダーゼロワン:高橋文哉
不破 諌/仮面ライダーバルカン:岡田龍太郎
イズ:鶴嶋乃愛
刃 唯阿/仮面ライダーバルキリー:井桁弘恵
迅:中川大輔
滅:砂川脩弥
シェスタ:成田愛純
山下三造:佐伯 新
ザット(声):日高のり子
ナレーション:山寺宏一
魚住範雄:渡辺 哲
一貫ニギロー:内野謙太
シザーメンズ:石川 誠
板前:堀内充治
福添 准:児嶋一哉(アンジャッシュ)
ついに解禁されたオープニング(映像)
第1話から、物語のクライマックスで使われていた「ゼロワン ゼロワン・・・」というリフレインが印象的な主題歌「REAL×EYEZ」だが、第3話になってようやくオープニング映像が公開された。
歴代仮面ライダーを振り返ってみても、第3話までオープニング映像を見せなかったのは、『ゼロワン』が初めてである。こんなに待たされると、こちらの勝手な妄想ばかりが膨れ上がって、実際に映像を見てガッカリすることもあり得るな、と思っていたが、そんなことは全くなかった。むしろ、ここまで焦らしただけはある。曲自体の元々のカッコよさは言うまでもないが、疾走感あふれるサウンドとリンクするように目まぐるしく変わる映像が、さらに視聴者の気持ちを盛り上げる。期待以上の出来栄えだ。
まだ見たことがない、という方には、とりあえず一度は見てもらいたい。言葉では足りない。
オープニングでは、5人のライダーが姿を見せている。ゼロワン、バルカン、バルキリーは当初から情報解禁されていたが、残りの2人は滅亡迅雷.netの迅と滅だろう。いずれもカッコいいデザインで、本編での登場が待たれる。特に紫のライダーは、なかなか迫力がある。
頑固オヤジとヒューマギア
「まごころ寿司」の店主・魚住は、後継者を探していたが、昔気質の頑固一徹な性格ゆえか、弟子は皆辞めてしまった。
それを知った或人は、ヒューマギアを後継者にしないか? と営業に向かい、寿司職人型ヒューマギア・一貫ニギローを提案するが、心のないロボットにまごころのこもった寿司を握ることは無理だと言う魚住。
一度は断られるが、諦めない或人。すると魚住も、心はなくとも魚住の考えるまごころとは何なのかを理解しようとするニギローの姿勢に心を揺さぶられはじめる。さらに、「1万回握れ!」と無茶振りをしても、キツい指導で心が折れてしまった他の弟子たちと違い、自分には折れる心がそもそもないと自虐的に言うニギローと心を通わせはじめる。
じわりと心が温かくなる展開。気に入らないもの全てに噛み付く、そんな手のつけられない不良が、雨に震える子犬を抱き上げるシーンをそっと垣間見たような気分になる。
ネオヒマギア
今回、滅亡迅雷に狙われるのは、このニギローではない。美容師型ヒューマギア・シザーメンズが迅によってマギア化されてしまう。
頭足類(タコやイカなど)の絶滅種・ネオヒボリテスをモチーフとしたマギアだ。
劇中でも或人に「イカちゃん」と呼ばれているが、頭部から伸びる触手を使った攻撃を得意とする。その他に、ケーブルのようなものを伸ばし、近くにいるヒューマギアたちを暴走させる能力も持つ。そのせいで、魚住と心を通わせはじめたニギローもまた、暴走してしまう。
仮面ライダーバルキリー初変身
今回最大の見どころが、刃 唯阿の仮面ライダーバルキリーへの初変身だ。
過去作にも女性ライダーというのは存在していたが、レギュラーとして登場するのはライダー史上初ということで話題を集めていたわけだが、その期待を裏切らない活躍を見せてくれた。
まずは変身シーンから既にカッコいい。「ラッシングチーター」のプログライズキーを手のひらでクルクルと回しながらショットライザーに装填。クールな表情も素敵だ。
そして変身すると、女性ライダーらしく(スーツアクターは男性。藤田 慧さん)、パワーよりもスピードを活かした攻撃で魅せてくれる。
必殺技は「ダッシュラッシングブラスト」。地上最速の動物・チーターをモチーフとしているだけあって、高速で疾走しながら、ショットライザーを撃ちまくる。
決めのポーズもカッコいい。
女性ライダーだから、ということが全くデメリットになっていないどころか、洗練された戦闘スタイルは、荒削りなバルカンとは真逆のもので、非常に個性的である。今回のアクションシーンだけ見れば、個人的にはバルキリーを推したい。岡田さんより井桁さんの方が好きとかそういう理由では断じてない・・・はずだ。
バイティングシャーク
バルキリー初登場&活躍回ということで、少々影が薄いゼロワンだが、「ライジングホッパー」に続く第2のプログライズキー「バイティングシャーク」を手に入れる。
シャークというだけあって、水中戦が得意そうだが、今回は小川での戦い。
ネオヒマギアの元ネタ・ネオヒボリテスが「イカ」のような生物だったということで、同じ水棲生物のサメをぶつけたのだろうが、イマイチありがたみは感じられない。
やはり、今回はバルキリー回だ。
新フォームはいつだって大注目要素だが、どう贔屓目に見たって、バルキリーのカッコよさには敵わない。見た目は好みもあるだろうが、バルキリーのスピードを活かした戦い方は誰が見たってカッコいい。いや、カッコいいんじゃないかな? まあ、ちょっと覚悟はしておけ。
とりあえずゼロワンの新フォームはイマイチ影が薄かった(ライジングホッパーがカッコよすぎるという理由もあるかもしれない)が、寿司職人のオヤジさんとヒューマギアの物語はとても良かった。さすが、あの『エグゼイド』のメインライター・高橋さんである。心のないヒューマギアと、心を持つが故に苦しむ人間との対比が面白くも切ない。
ラストでは謎の人物も姿を現した。どうやら刃 唯阿の上司(?)のような関係性も垣間見えるが、詳細は今のところ不明。口元しか映さない男性と、膝で黒猫を愛でる女性は、謎の人物の鉄板だ。今後がさらに楽しみになる展開である。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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