『仮面ライダーリバイス』第22話|震えるほどカッコいい!ダークな新ライダー

雷堂

2022年2月13日放送『仮面ライダーリバイス』第22話「ドッタンバッタン…空気階段!?」(監督:柴﨑貴行 脚本:木下半太)


お笑い芸人・空気階段が本人役で登場するゲスト回。そして、またもや新たなライダーが爆誕した第22話をレビュー。

多少のネタバレも含むが、視聴する楽しみを奪うほどではない(はず)。最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

キャスト

まずは今回のキャストをご紹介。本作初登場でウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、是非、他の参加作品もチェックしていただきたい。「え? あの作品に出てた人?」といった発見があるかもしれない。

【キャスト】

五十嵐一輝/仮面ライダーリバイ:前田拳太郎

バイス/仮面ライダーバイス(声):木村 昴

五十嵐大二:日向 亘

五十嵐さくら:井本彩花

ジョージ・狩崎:濱尾ノリタカ

アギレラ:浅倉 唯

オルテカ:関 隼汰

玉置 豪:八条院蔵人

御子柴朱美:藤岡沙也香

デモンズドライバー(声):津田健次郎

鈴木もぐら(空気階段

水川かたまり(空気階段)

富永真由:小槙まこ

西川正志:石黒久也

パブロフの犬:吉成浩一 ・ ジェントル

かしわもち:宮川一勝 ・ 宮澤 佑

笹谷D:田村智浩

赤石英雄:橋本じゅん

五十嵐幸実:映美くらら

五十嵐元太:戸次重幸


なんといっても今回は、『キングオブコント2021』の王者であるお笑いコンビ・空気階段が本人役としてゲスト出演を果たしたのが話題。こういった例は、振り返ってみても『仮面ライダーゼロワン』に大和田伸也さんがゲスト出演したくらいしか思い浮かばない。50年以上続く仮面ライダーの歴史に、お笑いコンビがその名を刻んだというのは、まさに異例のことだろう。

この空気階段が何者かに狙われている、ということで、マネージャーたちが助けを求めてしあわせ湯を訪れるところから物語は始まる。

空気階段のマネージャーたち
画像引用元:仮面ライダーリバイス

怪しいと目されているのは、同じお笑いコンビである、「パブロフの犬」と「かしわもち」の2組。早速、現場に潜り込んだ一輝とバイスの前に、2体のデッドマンが襲いかかる。

パブロフの犬
パブロフの犬(画像引用元:仮面ライダーリバイス)
かしわもち
かしわもち(画像引用元:仮面ライダーリバイス)

1体はシャーク・デッドマン。シャークプロトバイスタンプによって解放された悪魔。シュモクザメがモチーフで、左右に広く展開した目で瞬時に獲物を見つけ、鋭利なヒレであらゆるものを切断する。

シャーク・デッドマン
画像引用元:仮面ライダーリバイス

もう1体はエレファント・デッドマン。エレファントプロトバイスタンプによって解放された悪魔。ゾウがモチーフで、大きな耳で遠隔地の音声情報を収集できるうえ、長い鼻からは突風を噴き出すことができる。

エレファント・デッドマン
画像引用元:仮面ライダーリバイス

最近はフェーズ2以降の強力なデッドマンばかりだったので、この手のデッドマンが登場するのは本当に久しぶりである。

ネオバッタゲノム

冒頭で、狩崎から一輝に手渡された新たなバイスタンプ。それは「ネオバッタバイスタンプ」。冬映画『仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ』に登場したアレである。

一輝にネオバッタバイスタンプを渡す狩崎
画像引用元:仮面ライダーリバイス

モチーフとなったライダーは、令和ライダー第1弾『仮面ライダーゼロワン』。ピンクベースのリバイに対し、蛍光イエローを使ったバイスは、まんまゼロワンである。

バイスネオバッタゲノム
画像引用元:仮面ライダーリバイス

変身音は、「飛躍を誓った!希望となった!ネオバッタ!リバイスじゃ〜ないと!」

リバイとバイスのゼロワン風エフェクト
画像引用元:仮面ライダーリバイス

脚に力を溜めてダッシュする際、およびキックの際に描かれるエフェクトも完全にゼロワンのそれである。カッコいい。しかも、リバイのスーツアクター・縄田さんはゼロワンを演じていたアクターさんでもあり、相性が悪いワケがない。

ジャックリバイス大暴れ

唐突にもたらされた新たなバイスタンプ。その名も「ローリングバイスタンプ」。フェニックス隊員が「狩崎に届けるように言われた」というそのバイスタンプは、今までとはまるで趣の異なる形状をしていた。

なんだか『スプラトゥーン』みたいなデザインである。「最近不調に陥りがちなバイスのコンディションを高水準で維持できる」のだそうな。

あれ? さっき、ネオバッタバイスタンプを渡してくれたばかりなのに・・・という違和感を誰もが抱くはず。夕暮れに染まるしあわせ湯でのやりとりにも不穏な空気が漂う。

のちに、この違和感は最悪の結果をもたらす。それが、ジャックリバイスの誕生である。

オープニングの中で描かれていた、地面を基準に、地上に立つ一輝の足元から鏡写しのように地下に向かって立つバイス。この地下のバイスが地上の一輝を侵蝕し、主導権を握ってしまう。

バイスに乗っ取られるリバイ
画像引用元:仮面ライダーリバイス

これがジャックリバイスである。アシンメトリーのダークカラーがカッコいい。右目の複眼はリバイ、左目の複眼はバイスと、芸も細かい。

ジャックリバイス
画像引用元:仮面ライダーリバイス

おそらくネーミング的には「ハイジャック」が元となっているのだろう。「リバイスを乗っ取る」という意味に違いない。変身音声も「バイスアップ!」に始まり、「ガッツリ!ノットリ!クロヌリ!仮面ライダーリバイス!」となっている。『仮面ライダー剣』の「ジャックフォーム」とは全く関係がないものと思われる。

そもそもこの「ローリングバイスタンプ」というネーミングには、転がる(ローリング)ローラーのようなパーツが組み込まれているから、というだけでなく、バイスにひっくり返るといった意味も込められているのだろう。うまいネーミングである。

一輝の姿が消えたことに一瞬戸惑うバイスだったが、すぐに「まあいいか」と開き直り、襲いかかる2体のデッドマンたちに牙を剥く。このアクションシーンが、『リバイス』史上屈指のカッコよさ。ローリングバイスタンプをメリケンサックのように握りこみ、打撃攻撃を繰り出すのだが、この威力が絶大。

ジャックリバイスの戦闘シーン
画像引用元:仮面ライダーリバイス

その際の、ブラシでペンキをバシャっと塗りつけるようなエフェクトも最高で、これはバイスでなくとも「キモティーーー!」となる。

出演者の方も同じ感想だったようで、濱尾さんも戦闘シーンの演出について絶賛している。

その濱尾さん演じる狩崎が、このジャックリバイスを見て、「誰だか知らんが調子に乗るなよ!」と激昂するシーンが流れ、ああ、やっぱりローリングバイスタンプはメイドバイ狩崎じゃないんだと納得する。おそらくはウィークエンドによるものだと思うのだが、バイスタンプを作り出す技術力を持っていることに驚くし、さくらを勧誘しながらも、その兄である一輝をこんな目に合わせようというのだから、やはり胡散臭いのは間違いない。

それにしても、一輝とバイスに「俺たち二人がこれから見るのは最高の風景だ!」という会話をさせた直後に、こんな展開を用意するのは、いかにも木下半太さんらしい脚本だと言って良いだろう。アップダウンが激しすぎる(良い意味で)。

ジャックリバイスの変身を解除しても、一輝の姿は見えない。さて、どうなってしまったのだろう。次回に期待だ。

夢破れた者、夢を叶えた者

悪魔と分離させられ、人間に戻ったものの、なぜかいまだにアギレラと行動を共にしている玉置(元フリオ)だったが、ここに来てアギレラから一方的にクビを宣告されてしまう。

アギレラにクビを宣告され嘆く玉置
画像引用元:仮面ライダーリバイス

確かに悪魔の力を失った玉置は、アギレラからすればただの足手まといでしかないだろう。ギフの棺を取り戻すため、自分たちを裏切ったオルテカとも手を組もうとしているところに、今後一層厳しい戦いに身を投じる覚悟が垣間見える。その状況に照らせば、玉置は完全に邪魔だろう。しかし、邪魔だから切り捨てるというのではなく、これからの戦いに巻き込みたくないから突き放した、というのが真相なのではないだろうか。

アギレラを守りたいという一心で行動を共にしていた玉置としては、完全に晴天の霹靂である。さくらに泣きつき、なぜか五十嵐家に居候することになる。

五十嵐家に居候する玉置
画像引用元:仮面ライダーリバイス

夢破れた玉置の未来(あした)がどっちなのか気になる一方で、夢を叶えた人もいる。

バイスのスーツアクター・永徳さんである。

永徳さんが『仮面ライダーカブト』で演じた仮面ライダーキックホッパーは、いまだに個人的ナンバーワンのサブライダー。キックしか使わない、というこだわりのアクションのカッコよさに打ちのめされてから、永徳さんは常に気になるスーツアクターだった。これまで、本当に多くのライダーを演じてきた永徳さんだったが、今回のジャックリバイスが初の1号ライダー。キックホッパーの頃から数えて、およそ15年越しに叶えた夢。胸熱以外に言葉が見つからない。なんも言えねえ。

このツイートには「来週はもう1個の夢が叶う」とある。その夢とは何なのか? 

物語の上でも、空気階段を狙うのは誰なのか? 主導権を奪われた一輝と、奪ったバイスはどうなるのか? と、興味は尽きない。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

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