2021年4月11日放送『仮面ライダーセイバー』第30章「絆、切り裂かれても。」(監督:石田秀範 脚本:福田卓郎)
本章をざっくり噛み砕いて説明すると、ポイントは次の4つ。
①ズオス強すぎ問題、②エレメンタルプリミティブドラゴン劣化早すぎ問題、③芽依悲しすぎ問題、④倫太郎哀れすぎ問題。
まるで「月曜から夜更かし」のようだが、この4本でお送りする。最後までおつきあいいただければ幸いだ。
ズオス強すぎ問題
今回はズオスが大暴れするのだが、こんなに強かったっけ? と思うほど強い。常軌を逸している。はちゃめちゃである。
以前、ボロ負けしたはずの仮面ライダーブレイズのキングライオン大戦記をものともしない。
「一度見た技は俺には通用しない」
なんというチート能力。
その言葉どおり、ブレイズの攻撃は見切られ、完膚なきまで叩きのめされる。
それどころか、レジエルを倒した飛羽真/仮面ライダーセイバーの現時点最強フォーム・エレメンタルプリミティブドラゴンさえ圧倒してしまう。
もうラスボスでいいんじゃないか?
そうして飛羽真と倫太郎にトドメをさせるところまで追い詰めておきながら、「仕切り直してやる」と余裕のセリフで次回へと続く。
エレメンタルプリミティブドラゴン劣化早すぎ問題
3人のメギドのひとりであるレジエルをあっさり倒し、瞬間移動を使って戦う仮面ライダーデュランダルをして、「厄介な相手」と言わしめたチート能力の持ち主・エレメンタルプリミティブドラゴンが、本章ではまるで活躍できなかった。
ズオスが強すぎたというのはあったとしても、流石にまるで歯が立たないのは変だ。
物語上、ブレイズを心身共に追い詰める意図があったことは認めるし、ブレイズをズオスから守るために身を挺したのも理解はできるが、それにしたって、ちょっと劣化しすぎである。
現在第30章で、また終盤に最終フォームが登場することは想像に難くないが、扱いが雑すぎるのは問題だと思う。
まるで、RPGで倒した強敵が、仲間になった途端に普通の人になったような感じだ。虚しささえ感じてしまう。
芽依悲しすぎ問題
組織・ソードオブロゴスを”家族”だと言って、執着していた倫太郎が再び仲間として戦うことになったことを一番喜んでいたであろうヒロインの芽依だったが、ズオスの力でメギドにされてしまう。
罪もない人々をアクセサリーと化し、倫太郎たちにも容赦なく襲いかかる。
自分の意思とは無関係にズオスに利用されてしまう芽依は、絶望の中、倫太郎に助けを求めるが、倫太郎どころか、飛羽真の持つ特別な聖剣・火炎剣烈火の力を持ってしても、助けることができない。
このままでは、芽依はメギドに飲み込まれ消滅してしまう。
悲しすぎるヒロインの運命は、次回以降に持ち越された。
倫太郎哀れすぎ問題
哀れすぎる。
ようやく仲間たちと合流し、行方不明だったソフィアも戻り、これから本格的に活躍だと思った矢先、芽依がメギドにされてしまう。
冷静さを欠き、努めて冷静であろうとする飛羽真を罵倒する。
「◯◯って言いましたよね!?」と、まるで悪質クレーマーのような物言いで飛羽真に詰め寄る。
少し前の回でも、飛羽真との口論の際の熱が酷すぎて、なんだか武田鉄矢のようだった。倫八先生?
そして肝心のバトルでは、飛羽真のように己の聖剣で芽依を助けようと奮闘するが、そんな力は発動せず。
ズオスと芽依を取り込んだメギドによって叩きのめされ、自分の弱さを突きつけられる。
まあ、こうして無事に自分の弱さと向き合えたことで、次回以降は更なる成長が見込まれるだろう。
それともうひとつ。
蓮/仮面ライダー剣斬が、やはり闇堕ちしそうな雰囲気。
終盤戦に向け、様々なことが起こり始めたが、どのように展開し、そして終結するのか? 興味は尽きない。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。