2020年10月18日放送『仮面ライダーセイバー』第7章「王の剣、アヴァロンにあり。」
前回、聖剣を封印されてしまった飛羽真。
本作において、剣を抜けないということは、変身できない、ということだ。
その封印を解くためには、誰も辿り着いたことのない場所「アヴァロン」を目指す他ない、という急展開。
異世界モノとはいえ、次々に登場する剣士たちと、目まぐるしく変わる場面に、こちらの理解が追いつかない。
見て感じたことを率直にレビューする。最後までおつきあいいただければ幸いだ。
スタッフ・キャスト
ここでは主要スタッフとキャストをご紹介。
本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、他の参加作品もチェックしていただきたい。
【スタッフ】
監督:石田秀範
脚本:長谷川圭一
【キャスト】
神山飛羽真/仮面ライダーセイバー:内藤秀一郎
新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズ:山口貴也
須藤芽依:川津明日香
富加宮賢人/仮面ライダーエスパーダ:青木 瞭
尾上 亮/仮面ライダーバスター:生島勇輝
緋道 蓮/仮面ライダー剣斬:富樫慧士
大秦寺哲雄:岡 宏明
ストリウス:古屋呂敏
レジエル:高野海琉
ズオスの声:才川コージ
幼い倫太郎:大野遥斗(オオノ ハルト)
デザストの声:内山昂輝
メデューサメギドの声:斉藤貴美子
謎の男:市川知宏
タッセル:レ・ロマネスクTOBI
先代水の剣士・長嶺謙信:三上真史
ソフィア:知念里奈
開かれた「アヴァロン」への道
「13の物語を剣でつないだ時にアヴァロンへの道が開かれる」
その言葉に従い、剣技を繰り出す仮面ライダーエスパーダによって、異空間への扉が開かれる。
迷わず飛び込む賢人と飛羽真。
時を同じくして、同様の方法で異空間へと滑り込む闇の剣士・仮面ライダーカリバー。
アヴァロンの大いなる力を巡り、異世界での争奪戦が始まった。
しかし、「かつて誰も辿り着いたことがない」とされるアヴァロンに、2組同時にカンタンに辿り着いてしまうあたりに違和感を感じるし、第7章という物語の序盤で、いきなりそんな重要そうな場所に行き着いて、これから先の40章以上もの長丁場を乗り切れるのか不安になったのは事実だ。
闇の剣士・カリバー初変身
「かつて、世界を包み込んだ暗闇を生んだのは、たった1体の神獣だった・・・」
第1章から登場していたにも関わらず、ようやく初変身シーンを披露したカリバー。
ワンダーライドブック「ジャアクドラゴン」と暗黒剣月闇(アンコクケン クラヤミ)で変身する。
ただし、変身者の顔は逆光で見えず。
賢人の父、隼人だと言われているが、そうでない可能性がかなり濃厚。
ラストシーンは”匂わせ”どころか、レノアばりに全力で”香わせ”にかかっている。
ワンダーライドブック「キングオブアーサー」
「ないと思えばない。あると思えばある。」
フードを目深に被った、謎めいた男が何度も繰り返す言葉。
「世界を救うために、大いなる力が必要なんだ!」と詰め寄る飛羽真だが、ふと、その言葉の真意を汲み取る。
そうして手に入れたワンダーライドブック「キングオブアーサー」だが、謎の男は「ここからが試練だ」と、さらに謎めいた言葉を残す。
新フォームは「ドラゴンアーサー」(ワンダーライドブック「ブレイブドラゴン」と「キングオブアーサー」の2冊で変身)。
同時に「キングエクスカリバー」も入手する。
こんな序盤で、伝説のアーサー王の名を持つワンダーライドブックと、エクスカリバーなんて名のある剣を手に入れて、この先40章以上もの長丁場を乗り切れるのかと、やっぱりここでも不安になる。
パワーアップ!倫太郎
一方、前回のラストでリベラシオン(修練場)へと踏み込んだ倫太郎は、ワンダーライドブック3冊の力を一度に使えるよう修行を始める。
「大いなる力」なんて人智を超えたものを求めるのではなく、あくまでも自らを鍛え上げようとする姿勢に共感できる反面、この前、飛羽真は、なんの修行もなしに、同じワンダーライドブック3冊の力をカンタンに使いこなしてたよな・・・と、子供の頃から鍛え抜いてきたはずの剣士・倫太郎が、ポッと出の小説家に負けてしまうことに違和感を隠せない。
リベラシオンでは時の流れが違うため、通常空間以上の負荷がかかるんだそうだが、ちょっと何言ってるかわからない。
ドラゴンボールの「精神と時の部屋」のように、空気が薄くて重力が地球の何倍だとか、そういった設定の方が自然だった気がする。
修行自体も3冊のワンダーライドブックをぶっ刺した水勢剣流水(スイセイケン ナガレ)をひたすら抜刀しようと試みるも抜けずにゴロゴロ転がりまくる(しかも何故か苦しそう)という訳のわからない演出だった。
ちょうどその頃、メギドによって3カ所同時に異世界化が始まるという前代未聞の事態が勃発する。
救出に向かった尾上と蓮の前に現れたのは、目を見たものを石にしてしまうメデューサメギドとズオス、レジエル、さらには前回、蓮が倒したはずのデザストまでしれっと復活している。
「デザストは死なない」という尾上のセリフからしても、一筋縄で行く相手ではなさそうだ。
妙なシンパシーを感じていた蓮と、今後も絡み合っていきそうな気配は濃厚だ。
「蒼き野獣のたてがみが空になびく!ファンタスティックライオン!流水(ナガレ)3冊!紺碧の剣が牙を剥き、銀河を制す!」
その甲斐あってか、新フォーム「ファンタスティックライオン」(ワンダーライドブック「ライオン戦記」「天空のペガサス」「ピーターファンタジスタ」の3冊で変身)でズオスを退け、メデューサメギドも倒す。
いきなり破格のパワーアップである。
それにしてもこの第7章は、なかなかツッコミ所の多い回だった。
つまらない訳ではないけれど、なんだかもっと大切にするべきところを、こんな序盤であっさり描いていいの? と、観ているこちらが不安になるような展開。
基本的に2話でひとつのエピソードだから、次回次第だとは思うが、ちょっと視聴者が離れそうな雰囲気さえ感じる。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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