緑のたぬき、初ブースト!|『仮面ライダーギーツ』第7話感想

雷堂

2022年10月16日放送『仮面ライダーギーツ』第7話「ラスボスと缶けり」(監督:上堀内佳寿也 脚本:高橋悠也)をレビュー

子どもの頃から「平和な世界」を夢見ていたという、本作のストーリーテラーにして2号ライダー・桜井景和。

今回と次回はその景和と姉・沙羅がメインとなる回である。

両親を亡くし、姉弟で力を合わせて生きてきたという二人。いつの間にか仮面ライダーとして戦いに身を投じる弟は、デザイアグランプリを勝ち抜いて、姉といつも通りの日常を生きていける平和な時代を手に入れることができるのだろうか。

ネタバレも含むが、最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

キャスト

ここでは第7話のキャストをご紹介する。

本作初登場でウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、他の参加作品なども是非チェックしていただきたい。

以下で使用している画像は全て『仮面ライダーギーツ』より引用している。

浮世英寿(簡 秀吉)

浮世英寿/仮面ライダーギーツ

簡 秀吉

桜井景和(佐藤瑠雅)

桜井景和/仮面ライダータイクーン

佐藤瑠雅

鞍馬袮音(星乃夢奈)

鞍馬袮音/仮面ライダーナーゴ

星乃夢奈

吾妻道長

吾妻道長/仮面ライダーバッファ

杢代和人

ツムリ(青島 心)

ツムリ

青島 心

桜井沙羅(志田音々)

桜井沙羅

志田音々

福岡福男(ミスターちん)

福岡福男※画面左

ミスターちん

ベン(マイケル・K)

ベン

マイケル・K

ジョン(トム・コンスタンタイン)

ジョン

トム・コンスタンタイン

ギロリ(忍成修吾)

ギロリ

忍成修吾

寺崎裕香

運営ナレーション:塩野潤二

いきなり登場のラスボス

これまでは、ナビゲーターであるツムリから参加者たちにゲームルールの説明があった後、ミッションスタートという流れだったデザイアグランプリだが、今回は唐突に始まってしまう。

その理由は単純。

「ラスボスだから」

しかし、ラスボスというには小型犬程度の大きさしかないようにも見える。双頭の馬、だろうか。身体はサボテンのようだ。名前は“ナイトジャマト”。チェスをモチーフとした名前をつけてくるジャマト。ポーン、ルークと来て、今回はナイトだ。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

小さいながらも、その攻撃力は圧倒的で、舐めてかかった吾妻道長はあっという間に返り討ちにあってしまう。

それもそのはずで、過去のデザイアグランプリでは、こいつに参加者たちが全員倒されたこともあったらしい。それほどの強敵ということだ。

しかもこのナイトジャマト、街の人々のエナジーを足元の缶に集め、それを飲むことでどんどん巨大化し、最後は100m級の巨大モンスターになるという厄介な性質を持つ。足元の缶のデザインが、どことなくエナジードリンクっぽいのはそういうことだろう。その足元の缶を蹴ることでのみ、このゲームをクリアすることができるらしい。

これまでは、誰かにそそのかされたり、奪われたりして(純粋に譲ったこともあった)決して使うことのできなかったブーストバックルを、今回はついに景和が使うことになる。仮面ライダータイクーン・ブーストフォーム初登場である。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

珍しく、ブーストバックルを景和にすんなり譲った英寿だったが、実は景和を囮に、このゲームの攻略に必要なもう一つのバックルを手に入れようという魂胆だったことが後でわかる。それがニンジャバックル。冒頭のシーンで景和が手裏剣の折り紙を手にする姿があったが、前フリだったわけだ。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

思惑通りにバックルを手に入れ、傷だらけの景和をおちょくる英寿がいつもながらにエグい。

「もうキミのことは信じない」と言った景和には共感しかない。

しかし、狙い通りに缶を蹴った英寿だったが、何故かゲームは終わらない。

というのも、缶はただ蹴れば良いというものではなく、ジャマー・エリアと呼ばれるジャマトが展開する閉鎖空間の外にまで蹴り出さなければナイトジャマトは何度でも蘇ってしまうらしい。英寿の勝利はお預け。それはそうだ。話が終わってしまうもの。次回の展開は、おそらく景和がこの缶蹴りに勝利して英寿と同点となり、第9話以降は延長戦とか、そういったものではなかろうか。いずれにしても、次回こそは景和がその実力を魅せてくれるものと思って良さそうだ。

景和と沙羅

今回のエピソードは冒頭でも述べた通り、桜井姉弟がメインである。

第1話から、異様に仲の良い姉弟だなと思っていたが、両親を亡くしていたらしい。二人きりの家族として、これまで支え合って生きてきたわけだ。納得である。

そんな二人が、偶然行きつけの蕎麦屋で、英寿と袮音に遭遇する。

景和は既に顔見知りだが、二人の大ファンである沙羅の鼻息は荒い。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

そのまま暗くなるまで語り明かす4人。

肩を寄せ合って慎ましやかに暮らす景和と沙羅を見て、羨ましいという袮音。

欲しいものは何でも手に入るのに、一番欲しいもの(愛情)は手に入らないという袮音の虚しさが浮き彫りになる。

そして、どこか寂しそうな英寿もまた印象的だ。

英寿の謎

画像引用元:仮面ライダーギーツ

いつのものかも、どこのものかも不明なコインを大事に持っている英寿。

自らが世界的スターになる世界を、デザイアグランプリを勝ち抜いた末に手に入れたわりに、あまり嬉しそうでなかったり、何度もデザイアグランプリに参加しているらしいとか、断片的なことしかわからない謎多き男。

以前、ふと呟いたセリフから、どうやら誰か(おそらく女性)に逢うために戦っているらしいことはわかっていたが、今回、その“誰か”が明示される。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

「母さん」

英寿は確かにそう呟いた。

そして、その母らしき人はこう言った。「私のことは忘れて。それが幸せよ」

めちゃくちゃありがちなセリフではあるが、生き別れた親子関係というのは、それだけで十分すぎるほどドラマティックである。ここから、その母親がどのように絡んでくるのか期待したい。

さらに、デザイアグランプリに何度も参加しているということは公言しながらも、それがいつから、何度参加しているのかは不明だったが、「いつからデザイアグランプリに参加してるの?」という問いに「西暦元年から」とサラリと答えたのは、単なるジョークか真実か。

一瞬、『仮面ライダーリバイス』の悪役・赤石英雄が数千年前から生きていた、という設定を思い出す。この手の話は、あまり現実感を欠くと、ツッコミどころしか見えなくなり、作品自体が微妙になる可能性もあるので、他人事ながら心配になってしまうのだが、英寿は自身がキツネモチーフのライダーであることから「人を化かす」と何度も口にしてもいるので、悪い冗談かもしれない。

とりあえずまだ7話。ここからどのように物語が展開していくのか、楽しみにしたい。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

特撮ヒーローのレビュー(旧作から最新作まで)が中心ですが、ガジェットやゲームなど、好きなものを思いつくままに書いています。僕と握手!
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