『仮面ライダーセイバー』のスピンオフ作品が『剣士列伝』。
セイバーと共に戦う剣士たちのサイドストーリーとなっており、全4話がTELASAで独占配信されている。
今回は”The other side of chapter9”と銘打たれた第2話「仮面ライダー剣斬」をレビューする。
スタッフ・キャスト
ここでは本作の主要スタッフとキャストをご紹介。
ウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、是非、他の参加作品などもチェックしていただきたい。
【スタッフ】
監督:坂本浩一
脚本:金子香緒里
アクション監督:渡辺 淳
特撮監督:佛田 洋
音楽:山下康介
【キャスト】
緋道 蓮(アカミチ レン)/仮面ライダー剣斬:富樫慧士
富加宮賢人(フカミヤ ケント):青木 瞭
尾上 亮:生島勇輝
仮面ライダー剣斬・スーツアクター:藤田 慧
デザスト・スーツアクター:岡田和也
デザストの声:内山昂輝
タッセル:レ・ロマネスクTOBI
ソフィア:知念里奈
嫉妬と羨望。そして、棒。
仮面ライダーカリバーの行方を追う、蓮と尾上だったが、ソフィアの言動に一抹の不安を感じた尾上は、単身、ソフィアの元へ走る。
残された蓮は、憧れの存在である賢人のことを思い出す。完全に”ソフトBL”担当だ。
それと同時に思い出すのは、飛羽真のこと。
剣技の未熟な小説家のくせに、火炎剣に選ばれてセイバーとなっただけでなく、憧れの賢人が「あいつは強い」と認めているからだ。
意地でも認めたくない蓮のこの感情は嫉妬以外の何者でもない。好きな人が好きと言ったから自分も好きになるというのは、大人っぽくもあり、俵万智的でもあるが、好きな人が好きと言ったら、まるで自分が蚊帳の外に追い出されたような気持ちになるのは、子供のそれだろう。
それにしても、蓮(演:富樫慧士)の棒読みが気になる。
無邪気な子供っぽいキャラという設定なのはわかるが、それにしたって、まるでコントのような「うん!」(笑顔でお返事)である。
とはいえ、1年間という撮影期間の中で、こういった若い役者さんたちがどう成長していくのか、というのも、仮面ライダーシリーズの見どころのひとつなので、注目していきたいところではある。
デザストとの邂逅
尾上と別れ、ひとりぼっちでブツブツ呟く蓮の前に、第6章で倒したはずのデザストが現れる。
「遊んでくれよ」と凄むデザストに「一度勝った相手と戦ってもつまらない」と断る蓮だったが、「お前の”強さ”を見せてくれ」と言われると、「そんなに俺の”強さ”が見たいの?」と、満面の笑みで変身し、斬りかかる蓮。”強さ”という言葉こそが、蓮にとって重要なキーワードらしい。
それにしても、忍者をモチーフとした剣斬のアクションは爽快だ。剣さばきという点では、流れるようなブレイズに魅力を感じるが、それとはまるで異なるアクロバティックな剣斬の戦い方は好みである。双剣を使うところにも惹かれる。
戦いの最中、デザストに戦う理由を聞かれ、「正義のため」と答える蓮。
さらにデザストが「お前のいう正義とは何だ?」と追い討ちをかけると「正義は強さ。強さこそが正義だ」と返す。
そんな蓮を面白がりながらも、「強さが正義とは限らない。強さの果てを見てみたくはないか?」と問いかけ、「一緒にくるか?」と冗談とも本気ともつかない問いかけをし、姿を消すデザスト。氣志團か?
ラストは「あいつはこっち側の人間だ」と蓮を評するデザストと、いきなり靴ひもが切れ、「縁起悪っ」と呟く蓮が映し出される。
何やら不穏な空気。今後の布石となりそうな予感はするが、だとしたら、こんな重要な物語を別配信(しかも有料)でしかやらないのはマズいんじゃないか? と不安になる。
本作を視聴するには?
本作は、動画配信サービス”TELASA”で独占配信されている(2021年7月現在)。
TELASAは、KDDIとテレビ朝日が設立したTELASA株式会社が運営する動画配信サービスで、元々は「auビデオパス」として運営されていたもの。月額618円(税込)というリーズナブルな価格でドラマ・バラエティ・アニメ・映画などが見放題となる。
初回は15日間無料のおためし期間も設けられているため、気軽に登録することが可能なうえ、auスマートパス会員なら、わざわざTELASAに会員登録しなくとも「プレミアム」と表記のある見放題作品を視聴できる。
8分ほどの作品なので、隙間時間にサラッと見れるが、これだけのために入会することをオススメはできない。
現在、同じくTELASA独占配信となっている作品としては『7人のジオウ』もあるので、もしも今までTELASAに登録したことがないなら、とりあえず15日間の無料期間を利用して、こういった作品に触れてみるのは良いと思う。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。