2022年4月3日放送『仮面ライダーリバイス』第29話「クランクイン!メモリー・オブ・ヒロミー!」(監督:葉山康一郎 脚本:内田裕基)
門田ヒロミが生きていた!
オルテカが変身したデモンズとの戦いの中、爆風に吹き飛ばされ、崖下へと消えたヒロミ。その後の消息は不明だったが、ここに来てようやく、その安否が確認されたワケだ。
このニュースは、ほとんどの人にとっては驚きでもなんでもなく、「ようやく公式に発表されたか」といった程度のことだったろう。なんせ、あの放送回直後からネット上では「あれは生存フラグ」「ヒロミさん死なないでくれて良かった」といった感想の嵐だったからだ。
ヒロミのような重要人物、もしくは人気キャラが崖下に落ちたり、爆風に巻き込まれたりと絶体絶命の状況に陥りながらも遺体が発見できなかった場合というのは、まず間違いなく生きている。後日、重要な局面で復帰し、「あの時俺は・・・」と奇跡が起こった顛末を語るのは特撮でなくとも常套手段である。それをファンは知っている。
しかも、スピンオフ作品「仮面ライダーリバイス The Mystery」のキャストトークショーの際に「ヒロミは生きている」と、門田ヒロミを演じる小松準弥さんの口から公言されていたし、2022年4月13日に発売される「仮面ライダーリバイスBlu-ray COLLECTION1」には、そのヒロミが故郷に帰る物語「DEAR GAGA」が収録されることまで発表されていたのだから尚更である。
というワケで、今さら感は拭えないけれど、恒例の折り返し地点を超えての振り返り回といった内容となっている第29話をレビュー。最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
五十嵐一輝/仮面ライダーリバイ
前田拳太郎
バイス/仮面ライダーバイス(声)
木村 昴
五十嵐大二
日向 亘
五十嵐さくら
井本彩花
ジョージ・狩崎
濱尾ノリタカ
玉置 豪
八条院蔵人
ラブコフ(声)
伊藤美来
赤石英雄
橋本じゅん
ここまでの道のりを振り返る
生きていた門田ヒロミは、故郷にいた。
一輝(とバイス)と大二は喜び勇んでヒロミに会いに行くが、ヒロミはまさかの記憶喪失で、かつての戦友たちに「どちらさまですか?」と不信の目を向ける。
そこで、ジョージ・狩崎主導の下、ヒロミの記憶を呼び覚ますためのムービーが作られる…という体で、これまでの振り返りが始まる。
第1話からの懐かしい映像がてんこ盛り。それらを、バイスや狩崎を主体としたネタ満載のまとめ動画で振り返る。
こういったネタ回は、ライダーシリーズではお約束にもなっているが、さじ加減が中々難しい。ただでさえお笑いというのは難しいのに、経験の浅い若手俳優のキャパを超えたネタでは寒くなるし、やりすぎるとイタくなる。
しかし、目立ちたがり屋のバイス、ムダに肉体派な狩崎と、キャラがしっかり立っていることもあり、安心して見ていられたのは、良い意味で期待を裏切られた。
復活していたギフ
ここまで見ると、ただの箸休め回といった感想を持ってしまう。
しかし、それでは終わらない。
前回、オルテカを吸収し、姿を変えて何処かへ飛び去ったギフは、やはり復活していたらしい。脱皮をするように姿形が変わったのが気にはなったのだが、あまりにもサラッと流されたので勘違いかと思ったのだ。
なんとも禍々しい姿。しかし、歩いたり喋ったりする様子は見られない。完全復活というワケではないのかもしれない。
とはいえ、これまでにも登場してきたギフテリアンのカラーリングが変わっていたり、その復活の影響はそれなりにあるようだ。
そして、その復活したギフをあからさまに信奉する赤石長官の姿にも驚かされる。ギフ復活のために、デッドマンズを利用していたことも自らの口から語られる。当然、フェニックス職員たちは赤石のこの姿を知る由もない。組織の浄化を図り、フェニックスに残ることとなった大二との関係性もまた見ものだ。
さて、今回創り上げた映像作品によって、ヒロミが完全復活するのはいつのことか? 折り返し地点を超えてもなお、『リバイス』の勢いは止まるところを知らない。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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