2021年2月7日放送『仮面ライダーセイバー』第21章「最高に輝け、全身全色(フルカラー)。」(監督:杉原輝昭 脚本:長谷川圭一)
新ライダー・エックスソードマン登場回。第21章をレビュー。
最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは第21章のキャストをご紹介する。
なお、本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、他の参加作品も是非チェックしていただきたい。
神山飛羽真/仮面ライダーセイバー:内藤秀一郎
新堂倫太郎:山口貴也
須藤芽依:川津明日香
尾上 亮:生島勇輝
緋道 蓮:富樫慧士
大秦寺哲雄/仮面ライダースラッシュ:岡 宏明
ユーリ/仮面ライダー最光:市川知宏
ストリウス:古屋呂敏
レジエル:高野海琉
ズオス:才川コージ
神代玲花:アンジェラ芽衣
伊本マミ:MIO
伊本レミ:YAE
大秦寺の祖父:栗田芳宏
幼い大秦寺:福島永大
失踪者の妻:吹越ともみ
タッセル:レ・ロマネスクTOBI
ソフィア:知念里奈
新たなメギド誕生
ストリウスたちが生み出した新たなアルターライドブックによって、多くの人たちが犠牲になっていることを飛羽真と芽依は知り、心を痛める。
そんな中、TVで人気の双子のフードファイター伊本マミ・レミのマミが新たなターゲットとなってしまう。
ストリウスによる壁ドンからのアルターライドブックぶっ刺し。
新たに誕生したメギドの名は”カリュブディス”。モチーフはギリシア神話に登場する海の怪物だ。
カリュブディスとは?
ポセイドンとガイアの娘。とんでもない大食いで、ゲーリュオーンという怪物の飼っていた牛を盗んで食べてしまい、ゼウスの罰を受けて海の怪物になってしまう。
1日に3回、周囲の海水ごとあらゆるものを吸い込み、吐き出していたというが、その際、彼女の周囲には渦が巻くため、船乗りたちに恐れられた。
神話では、渦潮を擬人化した怪物として描かれていたが、本作に登場するカリュブディスも身体中のあちこちにぐるりと回るように配された口が渦潮のようである。
大きな口で何でも食べてしまうところなどは、まさに神話の怪物そのものだ。
ちなみにこのカリュブディス、食べたものの力を取り込んで使うことができるらしい。
ストリウスによってゴーレムメギド、アヒルメギド、ハンザキメギドらを取り込んで誕生したため、「幻獣」「生物」「物語」全ての力を持つ。デザストに近い存在らしい。
おじいちゃんが言っていた・・・
「人が鍛えしはじまりの聖剣に、火をともさんとするもの現れし時、星を結びて力を束ね、物語を終焉へと導く聖剣が生まれる」
大秦寺の家は代々聖剣の刀鍛冶をしてきたらしい。
上記した伝承(?)は、大秦寺が幼い頃、祖父から聞かされた言葉。
”人が鍛えしはじまりの聖剣”とは、火炎剣烈火のことだったはずだ。
物語が中盤に差し掛かろうというこのタイミングで、主人公の持つ聖剣・火炎剣烈火の重要性が改めて示された。しかも、”物語を終焉へと導く聖剣”というのだから、最終フォームへの布石なのだろう。
そして前回、「飛羽真の剣からは何も響いて来ない・・・」とがっかりした様子だった大秦寺が、今度は尾上立ち合いのもと、再び剣を交える。
カンタンに、「みんなも世界も救う」というカンタンではないことを口にする飛羽真に、自らの身をもって、技をもって、その厳しさを伝えようとする大秦寺。
防戦一方の飛羽真だったが、これまでメギドの犠牲になった人たちのことを思い出したとき、何かが目覚める。
湧き上がる感情に呼応するように、刀身が紅蓮の炎に包まれる火炎剣烈火。この炎はCGではなく、本当に刀身に着火しているらしい。確かに迫力が段違いである。
全身全霊の一撃は、ついに大秦寺の剣を弾き飛ばす。
負けたのに、何故か少し嬉しそうな大秦寺は、尾上に「組織を抜け、飛羽真と共に歩む」ことを告げる。
告げられた尾上も、「(世界を救うという)目的は同じだ」と清々しい。
二人の信頼関係がよくわかる。
ラストでは、飛羽真とガッチリ握手。こちらも素敵なシーンだ。
エックスソードマン
人々を襲うメギドを止めるために戦う飛羽真は、カリュブディスの中に飲み込まれそうになっている女性の姿を見つける。伊本マミだ。
彼女を助けたいと思う心が、再び火炎剣烈火を赤く染め、一瞬だが、人とメギドを分離させることができる。火炎剣の真の力が垣間見えた瞬間だ。
しかし完全に助けることまではできず、その後、飛羽真はカリュブディスに食われそうになった人を助けるために、自らが飲み込まれてしまう。
そこに、昔ながらのヒーローのように、遅れて高所に現れるユーリ。
「エピソード1 全ての色で戦え!Get all colors!エックスソードマン!フルカラーで参上!ババババーン!」
剣ではなく、剣士としての力を取り戻したユーリが、新たな姿”エックスソードマン”に変身する。
変身の際のエフェクトやド派手なカラーリングなど、どことなく『仮面ライダーエグゼイド』を彷彿とさせる。デザインとしては”シャドー”の方が好みだが、子供たちにはこっちの方が人気出るかもと思ったら、案の定、ウチの息子は好きだと言っていた。
「移動最光!腕最高!Full color goes to arm!エピソード2 カラフルソードでズバズバーン!」
全身のパーツを腕に集める”エピソード2”で、飲み込まれた飛羽真を救出し、必殺技でトドメを刺す。
「フィニッシュリーディング!サイコーカラフル!エックスソードブレイク!」
戦闘中に差し込まれるアメコミ調のカットインも楽しい。
飲み込まれていたマミを救い出し、カリュブディスは粉々に。さすがは光の剣士といったところだが、闇にまぎれてひっそりと再生するアルターライドブックを手にするストリウスが最後に映し出される。
まだまだ大食いタレントと大食いメギドの物語は終わらないようである。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
\ 僕と握手! /