2021年3月28日放送『機界戦隊ゼンカイジャー』第4カイ「ブルブルでっかいおせっかい!」(監督:田﨑竜太 脚本:香村純子)
ついに5人目のメンバーが見つかり、ゼンカイジャー5人が勢揃いする! そして物語は、新たな展開も・・・!
最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは第4カイのキャストをご紹介する。
本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、他の参加作品なども是非チェックしていただきたい。
五色田介人/ゼンカイザー:駒木根葵汰
ジュラン/ゼンカイジュラン(声):浅沼晋太郎
ガオーン/ゼンカイガオーン(声):梶 裕貴
マジーヌ/ゼンカイマジーヌ(声):宮本侑芽
ブルーン/ゼンカイブルーン(声):佐藤拓也
セッちゃん(声):福圓美里
イジルデ(声):竹田雅則
ボクシングワルド(声):真木駿一
スーさん:喜多川2tom
新婦:長野じゅりあ
アイドル:真野未華
五色田ヤツデ:榊原郁恵
ボクシングワルドの世界
人間たちが、突然ボクシングで戦いをはじめる。
駄菓子カフェ・カラフルの常連・スーさんが介人に右ストレートを決めるシーンで見せる『あしたのジョー』のような演出がニクい。
そんな状況を作り出すのが、ボクシングトピアの力を持つボクシングワルド。
頭にはゴングがあしらわれており、戦いの際にはマウスピースを使う。ボクシングに武器の持ち込みは反則だと言いながら、自身のグラブにはリベットが打ち付けられている。これも立派な反則である。
しかし、世界中のみんながボクシングをし続ける世界など、考えるだけで恐ろしい。血で血を洗うそんな世界、解放する必要ないんじゃないか、と思ってしまうのは私だけだろうか?
掃除係は見た
トジテンドの掃除係・ブルーンは、たまたまキノコトピアとコオリトピアの2つの世界が解放されたことを知る。これらは前回までに介人たちがトジルギアを破壊した2つの世界だが、そんなこととは知らないブルーンは、イジルデに「何故一度閉じ込めた世界を解放したのか?」と質問する。
ブルーンに聞かされるまで、このことに気づいていなかったイジルデは、ボッコワウスたちにバレてはまずいと思ったのだろう。口封じのためにブルーンをスクラップにしようとする。
逃げ出したブルーンは、介人たちに救われる。そこで、ボッコワウスが全ての並行世界を手に入れるために、戦うことなく世界を小さなギアに閉じ込めることができるトジルギアを使っていることを知り、怒りに燃える介人たち。
それにしても、ブルーンはそのビジュアルから、メガネをかけたガリ勉キャラかと思っていたが、知的好奇心を満たすために自らトジテンドで働きたいと志願するなど、かなり積極的な性格のようだ。引きこもり系のオタクではなく、研究者だ。こういう性格の人が、古代文明の謎を解き明かそうと、ファラオの呪いさえ恐れず、ピラミッドの調査に乗り込んだりするんだろう。世界はこういう(世間的には変わり者と言われることが多い)人によって、切り拓かれていくのだと思う。
5人揃ったゼンカイジャー
再び現れたイジルデとボクシングワルドに操られた人たちに追い詰められた介人たちは、ゼンカイジャーに変身するが、ここでブルーンが男気を見せる。
自分のことを「掃除係」としか呼ばないイジルデに「私の名前はブルーンです!」と雄叫びをあげ、介人に「一緒に戦わせてください」と申し出る。
ギアトリンガーと共に受け取ったセンタイギアは30番『轟轟戦隊ボウケンジャー』の力。轟轟パワーだ。
轟轟戦隊ボウケンジャーは、2006年2月から2007年2月まで放映された30番目のスーパー戦隊。地球に眠る宝「プレシャス」を悪の手から守るために戦っていた。巨大メカ・ゴーゴービークルが多数(当時最多の18種類)登場したのも話題となったが、子供たちに人気の高い、いわゆる“はたらくクルマ”と呼ばれる重機系が多く、ブルーンに適用された理由はそれではないかと思われる。
通常のメガネをかけた状態はイマイチ冴えないが、変身してメガネが外れると、途端にジュランやガオーンを凌ぐイケメンになる。メガネ男子の萌えポイントをうまくついていると思う。
5人揃っての名乗りは今回が初。これでようやくゼンカイジャー全員集合である。
ダイレンジャーの力
今回登場するスーパー戦隊の力は『五星戦隊ダイレンジャー』。1993年2月〜1994年2月まで放映されていた17番目のスーパー戦隊である。
今回、ゼンカイジャーたちも使っている武器・ダイレンロッドなど、そこかしこに漂うオリエンタルなテイストが特徴で、企画段階では『中華戦隊チャイナマン』というネーミング案もあったとかなかったとか。この話は後に、『非公認戦隊アキバレンジャーシーズン痛』でネタにされている。
しかし、今では17番目のスーパー戦隊とされている『ダイレンジャー』だが、当時は15周年記念作品として扱われていた。これは、『秘密戦隊ゴレンジャー』と『ジャッカー電撃隊』の2作品は、スーパー戦隊シリーズとは別のもの、と捉えられていたためだ。実際、上記2作品が公式にスーパー戦隊シリーズとして紹介されるようになるのは、2000年以降のことである。
ドリフを知らない世代も、みんな大好きな「チーン♪」でダイレンジャーパートは終了。
爆走!ゼンカイブルーン
ゼンカイブルーンは巨大化すると、ブルーンダンプに変形する。
今回、ブルーンが加入したことで、巨大ロボット・ゼンカイオーは、これまでのジュランとガオーンが合体するジュラガオーン、ジュランとマジーヌが合体するジュラマジーンに、マジーヌとブルーンが合体するブルマジーンと、ガオーンとブルーンが合体するブルガオーンが加わった。
ブルーンが合体すると、『装甲騎兵ボトムズ』に登場したアーマード・トルーパー(通称:AT)のように、足のタイヤで高速移動できるようだ。これはカッコいい。
ちなみに、今回ブルマジーンでの戦闘中に流れたBGMは「コンビネイション!ブルマジーン」という曲で、サイキックラバー&五條真由美さんが歌っている。ミニアルバム「機界戦隊ゼンカイジャー1-EP」に収録されており、Apple Musicなどの音楽配信アプリで聴くことが可能だ。
両親の影
無事にボクシングワルドを倒し、ボクシングトピアを解放した介人たち。
駄菓子カフェ・カラフルでゼンカイジャーが5人揃ったお祝いのパーティーをしようというところで、介人の両親、功と美都子の2人の名を聞いたブルーンが、以前イジルデの研究所に、そんな名前の人間がいたと言い出し、騒然となる。
ゼンカイジャーの物語は、トジテンドの地球侵略を阻止するだけでは終わらない。10年前に行方不明となった介人の両親を探しだすこともまた目的のひとつなのである。メンバーも揃い、ついに本格的に物語が動き出す。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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