命懸けのデザイア|『仮面ライダーギーツ』第2話感想

雷堂

2022年9月11日放送『仮面ライダーギーツ』第2話「邂逅Ⅰ:宝さがしと盗賊」(監督:中澤祥次郎 脚本:高橋悠也)

“DESIRE(デザイア)”とは「欲望」を意味する英単語である。

突然、謎の敵「ジャマト」から世界を守るために戦えと選ばれた人々が参加させられるゲームが「デザイアグランプリ」。“Grand Prix(グランプリ)”とは、「大賞」を意味するフランス語なので、直訳すれば「欲望大賞」となる。英語とフランス語をミックスさせてしまうことには違和感しかないが、カタカナで表記してしまうと途端にカッコ良さげな横文字になるのが日本語の妙味だ。

さて、このデザイアグランプリの参加者は、何も無償で戦えと言われるわけではない。「ジャマト」から世界を守りつつ、全ての参加者の中で一番ポイントを稼ぐことさえできれば、自らが理想とする世界を実現できるという。

戦いを強いられた参加者たちは、自らエントリーしたわけでも、いつか来る戦いのために特訓しているわけでもない。例えば普通の主婦が、ある日突然「おめでとうございます!あなたは選ばれました」と、まるでフィッシングメールのような感じで釣られてしまうのだ。選ばれる基準は不明だが、何人かは常連の顔も見える。

そうして参加する命懸けのゲームの果てに求める各々のデザイアとは、いったいどんなものなのだろう?

注目の第2話をレビューする。ネタバレもあるが、これを読んでから視聴したとしても、それで全然楽しめなくなるという内容ではないので安心して読み進めていただきたい。最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

キャスト

ここでは第2話のキャストをご紹介する。

本作初登場でウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、他の参加作品なども是非ご参照いただきたい。

なお、以下で使用している画像は全て『仮面ライダーギーツ』より引用している。

浮世英寿/仮面ライダーギーツ

簡 秀吉

桜井景和/仮面ライダータイクーン

佐藤瑠雅

鞍馬袮音/仮面ライダーナーゴ

星乃夢奈

吾妻道長/仮面ライダーバッファ

杢代和人

ツムリ

青島 心

桜井沙羅

志田音々

平 孝人/仮面ライダーギンペン

長谷川朝晴

墨田泰斗/仮面ライダーダパーン

宮本龍之介

小金屋森魚/仮面ライダーメリー

あべこうじ

平 民子

太田美恵

平 直人

豊田温大

院長※画像左

ふるごおり雅浩

根岸晴子

主婦※画像中央奥

根岸晴子

神前 元

会社員※画像中央

神前 元

女子高生(林本奈々)

女子高生※画像左

林本奈々

ギロリ

ギロリ

忍成修吾

運営ナレーション:塩野潤二

英寿(エース)の狙い

画像引用元:仮面ライダーギーツ

浮世英寿が望んだ世界。それは自らがスターになる世界だった。そんなつまらないことのために半年も命懸けの戦いを繰り広げていたのか? といえば、どうやらそんなに簡単な話ではなさそうだ。

自分の理想の世界が実現したというのに、さほど嬉しそうな様子はない。ただ淡々と状況を観察しているようにも見える。

ただ、なんとなく透けて見えるものもある。まず、英寿の狙いは「理想の世界を創る」ことではないのだろう。仮に理想の世界を創ることが目的なら、既に目的は達せられているからである。ところが英寿は、「俺が世界(的という文字がないのは故意か凡ミスか?)スターになっている世界」などという、しょうもない世界を創り上げてお茶を濁したに過ぎない。

それでは英寿の狙いはどこにあるのか? まだ第2話ということで物語の根幹に迫るような謎について明かされるはずはなく、想像する他ないのだが、少なくともそれはデザイアグランプリで勝ち取れるかりそめの世界などではなさそうだ。「かりそめ」と書いたのは、創り上げたところで、それは永続的でなく、すぐにまた新たなデザイアグランプリが始まってしまうためだ。現に、英寿がスターとなった世界で、ツムリは再びデザイアグランプリの参加者を募っている。英寿はそれをすっかり理解している。それを理解した上で、色々と試しているように見える。

世界的スターとなった自分を見ても顔色ひとつ変えないツムリを見て、世界の改変には限界があることを悟っている。その、できることとできないことの境界線を探るために試行錯誤しているのではないか。真の目的を達するためにデザイアグランプリに乗っかったフリをしているのではないか。そんな気がする。

しかし、試行錯誤しているということは、デザイアグランプリの常連であることを示している。その根拠もある。「今度こそお前の命運は尽きたようだな」という、吾妻(仮面ライダーバッファ)のセリフがそれを表しているだろう。そして、吾妻もまた常連ということになる。彼もまた何か狙いがあるのかもしれない。

繰り返し行われている「デザイアグランプリ」。誰が何の目的で行っているものなのか、今はまだ一切が不明だ。ただわかっているのは、これまでに複数回実施されており、それでもジャマトは殲滅されていないということ。そして前回、半年も戦ってきたという設定だったにも関わらず、街の人たちが皆、ジャマトを見たことがない様子だったのは、戦いが終わるたびに世の中の人たちの記憶がリセットされるためだということもわかった。

この終わりの見えない戦いにあえて身を投じているように見える英寿と吾妻の狙いは何なのか。垣間見える手がかりから考察していくのも楽しそうではある。

それぞれのデザイア

画像引用元:仮面ライダーギーツ

今回、デザイアグランプリに招集されたのは26名の男女(上の画像をアップで見れば、これから登場するライダーが予想できると思う)。

ゲームナビゲーターを名乗るツムリの説明によれば、「正体不明の怪物「ジャマト」から世界の平和を守るため」に集められたとのことで、さらに世界を守り切った暁には、勝ち抜けた一人は理想の世界を叶えることができるらしい。

そこで参加者たちは自らが叶えたい理想の世界を文字で書かされるのだが、チラ見せされたこのデザイアがかなり酷い。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

本当にチラ見せだったので、詳細な内容はわからないのだが、それでも「若返りたい」とか「上司を部下にしてこき使いたい」とか「当たる馬がわかる」とか、マジでしょうもない内容がずらりと並ぶ。中には「別れた家族と暮らしたい」といった切ないものもあるけれど、大概はどうでもいいものばかりだ。

ただ、だからこそリアリティはある。「宝くじで5億円当たったらどうする?」なんて質問に似ているからだ。この手の質問に対し、具体的な回答を示せる人は驚くほど少ない。望んでいる人は掃いて捨てるほどいるというのに、だ。

「美味しいもの食べて、欲しいブランドバッグを買って、仕事を辞めて、世界一周旅行に出かけて・・・」といったつまらない答えが大半を占めるはずだ。26名の参加者たちのデザイアも似たようなものだ。

しかし、例外もある。桜井景和は「世界平和」を願い、第1話に登場した会社員・平は「病気の息子の回復」を願った。景和はストーリーテリング的な役割も担っているので死亡退場はなさそうだが、平は違う。この子どもを持つ親なら誰でも胸がギュッと締め付けられるような切ない願いは、そのまま死亡フラグとなってしまう。

第1ステージでアイテムをゲットできた7人と、盗賊ジャマトの一団の真っ向勝負。

その中で、仮面ライダーギンペンに変身した平は、盗賊の親分に蹂躙され、儚く散ってしまう。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

望んだわけでもなく、巻き込まれただけのゲームで命を落とし、病気の息子を残して、この世を去らねばならない無念とは、いかほどのものだろうか。

最後の瞬間、たまたま目の前にいた、たった一度面接を担当しただけの青年(景和)に息子のことを託して消えてしまう。残された妻と子はどうなってしまうのかと、観ているこちらがハラハラする。

脚本の高橋悠也さんは『エグゼイド』と言い、『ゼロワン』と言い、命を扱わせると本当にうまい。そして切ない。

名無しのキツネ

最後は、自らの勝利にしか興味のなさそうな英寿が、匿名で平の息子に手術のための寄付金を送るという、最強のツンデレっぷりを見せつけて幕を下ろした第2話。

正直に言えば、第1話は非常に微妙だった。デザインやアクションはカッコ良かったが、無敵系の主人公だったこともあり、ピンチを乗り越えて大逆転、みたいなカタルシスはまるで感じられず、それ以上の感想はあまりなかった。登場人物にクセがあることはわかったけれど、魅力を感じられないままに終わってしまった感が強かったことも大きい(今回登場した登場人物たちもクセは強めだ)。

これから大化けするか、もしくはこのまま駄作の烙印を押されるか、まるで予想がつかなかったため、「伸るか反るか」と評していたが、この第2話でその印象がガラッと変わった。参加者それぞれに秘められたデザイアと、その人物像をそれなりに深掘りしてくれるのなら、これはマジで大当たりになる可能性も出てきた。

ライダー自体は、ギーツを筆頭にそれなりにカッコいい(タヌキがモチーフと聞いた時はたまげたが、タイクーンもマスクだけ見ると全然悪くない)デザインが揃っているし、アクションも文句なしだ。スタイリッシュさとパワフルさが同居するスタイルは、これまでのどのライダーとも少し違う。この少し違うというのが絶妙で、たまらなく良い。

なんとなく『龍騎』みたいな作品になるのかな? とも思っていたが、それよりももっと謎は深いかもしれず、世界そのものを解き明かしていくような匂いさえする。

1話、2話と、既に二人が死亡するというとんでもない展開も話題。そしてラストに登場した男はギロリではないのか? 『仮面ライダーギーツ』から目が離せなくなっている。

画像引用元:仮面ライダーギーツ

「TTFC」での見逃し配信はこれまで通りだが、今回はアマプラでも配信されているのが新しい。いくら興味があると言っても、TTFCにお金を払うのは躊躇われるという方は、アマプラでどうぞ。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

特撮ヒーローのレビュー(仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズは旧作から最新版まで。ウルトラシリーズは昭和がメイン)を中心に、ゲームに書籍にチョコボールなど、大好きなものに囲まれた秘密基地のようなブログです。インスタでは、特撮ヒーローのイラストも描いているので、よかったら覗いてみてください。イチオシのライダーは『W』。マスク割れアイコンが目印。僕と握手!

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