火星に咲く妖華|『ウルトラマントリガー』第1話感想

雷堂

2021年7月10日放送『ウルトラマントリガー』第1話「光を繋ぐもの」(監督:坂本浩一 脚本:ハヤシナオキ)

『ウルトラマン80』以降、16年もの空白を破り、ウルトラシリーズ復活の狼煙を上げた『ウルトラマンティガ』は、名作として今も人気の高い作品である。

その『ティガ』誕生から25年という節目の年に、『ティガ』をコンセプトとして立ち上げられたのが『ウルトラマントリガー』である。

本記事では、その第1話をレビュー。ネタバレもあるけれど、それがわかったから本編がつまらなくなるといったものではないので安心して読み進めていただきたい。最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

キャスト

ここでは第1話のキャストをご紹介する。

ウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、他の参加作品なども是非ご参照いただきたい。

なお、以下で使用している画像は全て『ウルトラマントリガー』より引用している。

マナカ ケンゴ

寺坂頼我

シズマ ユナ

豊田ルナ

ヒジリ アキト

金子隼也

タツミ セイヤ

高木勝也

マナカ レイナ

横山めぐみ

シズマ ミツクニ

宅麻 伸

キャスター:松永安奈

ウルトラマントリガー:岩田栄慶

カルミラ:安川桃香・上坂すみれ(声)

ゴルバー:梶川賢司

火星に起こった異変

主人公・マナカ ケンゴは植物学者。母・マナカ レイナと火星で暮らしていた。

二人はシズマ財団火星開拓局というところで働いており、ケンゴは火星の土壌で育つ植物の研究をしていた。これまでに「ルルイエ」と名付けた新種を一株生み出すことには成功したものの、それに続く品種の開発は難航していた。火星の土というのは重金属を含んでおり、それが植物生育の妨げとなっているようだ。

ふと、地表ではなく地下深くの土ならば重金属が含まれていないのでは? と考えたケンゴ。

火星開拓局では、火星の地下に眠る超古代文明の遺跡の発掘と調査も行っており、その発掘現場で働くクルーの中にケンゴの母・レイナがいたので、遺跡の土を手に入れることは難しいことではなさそうだった。そこでケンゴは遺跡へと向かう。

その頃、レイナは地球から発掘現場の視察に訪れていたシズマ財団の総帥・シズマ ミツクニを案内していた。

逆ピラミッド型をした遺跡の地下へ潜っていくと、そこには不思議な形の石像が。

画像引用元:ウルトラマントリガー

突如光を放つ石像。

その刹那、火星の地表に1体の怪獣と巨人が現れる。

本作の設定では、地球には怪獣が出現しており、それに対抗するための組織も兵器も作られているのだが、これまで火星に怪獣が出現したことはないようだ。だとしたら、この異変は何故?

ゴルバーとカルミラ

火星に現れた怪獣はゴルバー。

画像引用元:ウルトラマントリガー

超古代闇怪獣ゴルバー

身長:65m

体重:70,000t

『ウルトラマンティガ』第1話に登場した2体の怪獣、ゴルザとメルバが融合した怪獣という設定だが、まるで二人羽織である。

そしてもう一人、石となって(石に包まれていたようにも見える)宇宙空間を漂っていたところ、偶然封印が解けてしまった闇の巨人カルミラ。超古代において、トリガーとは浅からぬ縁を持ち、本作では宿敵を務める超重要なキャラである。

画像引用元:ウルトラマントリガー

妖麗戦士カルミラ

身長:49m

体重:39,000t

妖艶戦士の名の通り、その振る舞いは実にしなやかでエロスさえ感じさせる。武器がムチというのも女王様感アリアリで、上坂すみれさんの悪女感を爆発させたセリフ回しもそれに拍車をかけている。

最初はゴルバーと2対1でトリガーをボコるカルミラだったが、形勢逆転しピンチになった途端にゴルバーを盾にして自分はさっさと逃げ出すという非情さも窺えた。

見た目は、やさぐれたウルトラの母のよう。顔はヤバいよ。ボディをやんな。みたいな匂いがする。海よりも金八先生よりも深い愛に飢えているように見える。

NEW GENERATION TIGA

本作は『NEW GENERATION TIGA』というサブタイトルからもわかる通り、『ウルトラマンティガ』を多分に意識した作品である。25周年を迎える『ティガ』をコンセプトとして作ったというだけあって、作品内には『ティガ』を知っている方ならニヤリとしてしまうような設定があちこちに転がっている。

そもそも第1話のタイトルからしてそうだ。『ティガ』の第1話「光を継ぐもの」に対し、『トリガー』第1話は「光を繋ぐもの」。ほとんど間違い探しである。

さらに本作のキャラクター名は、『ティガ』のキャラクター名にちなんだものとなっている。主人公はマナカ ケンゴ(『ティガ』の主人公はマドカ ダイゴ)、ヒロインはシズマ ユナ(『ティガ』のヒロインはヤナセ レナ)などといった具合だし、登場した怪獣ゴルバーも『ティガ』第1話に登場したゴルザとメルバの融合体と、『ティガ』のモチーフはそこかしこに溢れている。

『ティガ』の変身アイテム「スパークレンス」は「GUTSスパークレンス」となり、ケンゴが手に入れることになるのだが、この展開は正直なところ、よくわからなかった。

ゴルバー出現時の衝撃で地下は崩落。ケンゴの頭上にも巨大な岩が落下してくるのだが、何故かその岩はケンゴを守るバリアのようなもので弾かれてしまう。驚きを隠せないケンゴ。先ほどの石像とケンゴが共鳴しているようにも見える。そして、それを見たレイナとミツクニは、何かを察したような表情を見せる。

その後、ミツクニに「キミのしたいことは何だ?」と問いかけられたケンゴは「みんなを笑顔にしたい!」と、まるで『仮面ライダークウガ』の五代雄介みたいなことを言い出し、「だったら自分の力でそれを成し遂げなさい」と渡されたのがGUTSスパークレンスなのである。何を言っているのかわからないと思うが、正直、観ている私も何が起こっているのかさっぱりわからなかった。ただ、その後のミツクニとレイナの会話の様子からも、ケンゴ自体が抱えている何かがあることだけは理解できた。記憶喪失なのか、それとも生まれた時の何かなのか、具体的には不明だが、今後の展開で重要なポイントとなることは間違いないだろう。

その後、ミツクニに渡されたGUTSスパークレンスを手に、ゴルバーの元へ一人駆け出すケンゴだったが、足元に突如現れた穴(?)に飲み込まれ、辿り着いた先で見たのは巨大な石像。これが光の巨人である。

画像引用元:ウルトラマントリガー

この、超古代の石像として存在していることも、それが収められた空間がピラミッド型(『ティガ』ではピラミッド、『トリガー』では逆ピラミッド型という違いはある)となっているなど、ここでもまた『ティガ』のオマージュが見られる。

そうして光の巨人と一体となって、カルミラとゴルバーを相手に戦うトリガー。先ほどの不思議な形の石像が武器の剣だったことも明らかとなる。

『ティガ』では第1話からタイプチェンジを披露したが、『トリガー』ではひとまずお預けと、そこの展開までは同じくしていない。勿体ぶっているのかもしれない。

今回のラストでケンゴは、ミツクニにGUTS-SELECT(地球平和同盟の下部組織である対怪獣部隊)入隊を勧められ、共に地球へ向かうことになって終わる。さて、ウルトラシリーズとしては、ここからが本番。

画像引用元:ウルトラマントリガー

さらに、何度か登場した光り輝く謎の女性は果たして誰か? 次回以降の展開を楽しみに待ちたい。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

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