歴代仮面ライダーのイラストを描いています。
ガジェットはiPad ProとApple Pencil、アプリはAdobe Frescoです。
今回は「スカイライダー」。
私はデジタルイラストを描き始めたばかりですので、プロの技を盗みたいという方にとって、このページは物足りないことと思いますが、デジタルイラストを描き始めたばかりとか、仮面ライダーのイラストを描いてみたい、という方には、ご参考になるところもあるはずです。どうぞ、最後までお付き合いください。
スカイライダーとは?
スカイライダーとは、1979年に放映された仮面ライダーシリーズ第6弾である『仮面ライダー(新)』の主人公ライダーの通称です。
実は、前作『仮面ライダーストロンガー』で仮面ライダーシリーズは完結していたのですが、70年代後半のSFブームで再燃した特撮ヒーロー人気にあやかって制作されたのが本作でした。
原点回帰を志し、タイトルもズバリ『仮面ライダー』だったのですが、初代と区別がつかないため、便宜上、仮面ライダー(新)と呼ばれています(現在、本作を視聴できるVODなどでは、正式に『仮面ライダー(新)』と表記されています)。
なお、「スカイライダー」というネーミングは、そもそも正式なものではありませんでした。劇中、ゲスト出演した仮面ライダーストロンガーがそう呼んだことに端を発します。「スカイ」というのは、セイリングジャンプという飛行能力を持っていたことに由来するものです(劇中では、使いどころがなかったのか、序盤以降ほとんど使われなくなってしまいましたが)。
ちなみに主人公は、当時の新人俳優・村上弘明さんでした。個人的には『必殺仕事人』のイメージがもっとも強い俳優さんです。
制作過程
今回のポージングはほぼ棒立ち。目線はこちらに向いていますが、特にファイティングポーズを取っているわけでもありません。
顔を3分割したラインは、目の大きさのバランスを決めるために描いてみました。
下書きには、ピクセルブラシ「ペン」を使用しています。太さは5pxで描いていますが、ここはお好みかと思います。
筆圧による線の強弱は表現できませんが、途切れることなく描き続けられる描き心地の良さが際立ちます。私は下書きにはコレしか使っていません。
線の色にイエローを用いているのは、最初は薄い色でざっくり描いて、細かい部分はもう少し濃い目の色で書き足すといったことが可能だからです。
ブラックで下書きをしてしまうと、清書の際、どこまで清書したかがわからなくなるということも理由です。
下書き完了。
昭和ライダーらしいシンプルな造形が、今見るととても新鮮です。顔のバッタ感がとても強いですよね。
下書きレイヤーの上に一枚レイヤーを追加して、清書します。清書にはピクセルブラシ「コミックペン」を使います。筆圧の強弱が出せるため、「ペン」よりも力強い表現が可能です。太さは7pxにしています。
清書が完了したら、下書きレイヤーを消し、清書したレイヤーを複製します。
この後、着色しますが、2枚の清書レイヤーのうち、必ず下のレイヤーに着色します。
複製したのはミスってもやり直せるからで、下のレイヤーに着色するのは、描線を埋もれさせないためです。
まずは赤い部分を着色します。目とマフラーとベルトの風車部分などです。
そのまま目に陰影をつけます。少しトーンを落とした赤で、目の下半分に着色します。
トーンを落とす方法は、以下の動画をご参照ください。
次に緑色で着色します。
今回のスカイライダーは、「後期型」の明るめの色を使います。
「後期型」スカイライダーとは?
- 第28話で、先輩ライダーたちの特訓を受けパワーアップした姿。それまでの暗緑色から一転、明るい体色になる。
手袋とブーツを着色しますが、黒く塗ってしまうと線が消えてしまうため、濃いグレーを用います。
マスクの口元、ベルトのバックル部分をシルバーで着色し、胸部と腹部、腕部は少しくすんだオレンジで着色します。
ここまで来れば、あとは細部の仕上げのみ。
ここでピクセルブラシは「ソフト円 不透明」を選択します。
上下2枚のレイヤーの間に、透明なレイヤーを1枚追加し、光の当たっている部分と影になっている部分を表現します。光の当たっているところはホワイトで、他はトーンを落として着色します。「ソフト円 不透明」のブラシは輪郭がぼやけた円で描けるので、光や影の演出には向いていると思います。
”タイムラプス動画”で振り返り
昭和ライダーはシンプルでありながら強い存在感のあるデザインが魅力。スカイライダーももちろん例外ではありません。ヒーローらしいカッコ良さと、改造人間という出自を物語るような、うっすらと漂う不気味さがたまりません。
どんどん正しく、明るく、カッコ良くなっていく平成ライダーとは異なる味わいが、今見返してみると、とても新鮮です。
昭和ライダーをもう一度、もしくは平成からファンになり、これから遡って見てみようかなとお考えの方にオススメなのが「TTFC(東映特撮ファンクラブ)」です。本家・東映のアプリで、月額960円(税込)で東映特撮が見放題(一部レンタルもあり)となります。
アマプラなどで1話100円程度でレンタルしようとすれば、1つの作品を視聴するためには数千円の出費が必要ですから、仮に1ヶ月で1作品を視聴することができれば十分に元が取れます。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
\ 僕と握手! /