2022年2月20日放送『仮面ライダーリバイス』第23話「バイスが乗っ取り…やっぱり裏切り?!」(監督:柴﨑貴行 脚本:木下半太)
一輝が消え、バイスが残った。しかも、ジャックリバイスというとんでもない力を手に入れて。
この状況でほくそ笑むバイスの真意は? タイトル通り、本当にバイスは裏切ってしまうのか? ついに登場したウィークエンドはどう動くのか? お笑いコンビ・空気階段を狙う2体のデッドマンの宿主は誰だ?
謎多き第23話。お笑いコンビ・空気階段ゲスト回完結編を、視聴する楽しみを奪わない程度のネタバレも挟みながらレビュー。最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは今回のキャストをご紹介。本作初登場でウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、他の参加作品も是非チェックしていただきたい。「あの作品に出てた人?」といった発見があるかもしれない。
【キャスト】
五十嵐一輝/仮面ライダーリバイ:前田拳太郎
バイス/仮面ライダージャックリバイス(声):木村 昴
五十嵐大二/仮面ライダーライブ・カゲロウ/仮面ライダーエビル:日向 亘
五十嵐さくら/仮面ライダージャンヌ:井本彩花
ジョージ・狩崎:濱尾ノリタカ
アギレラ:浅倉 唯
オルテカ/仮面ライダーデモンズ:関 隼汰
玉置 豪:八条院蔵人
牛島 光:奥 智哉
牛島公子:乃 緑
本村香苗:清井咲希
ラブコフ(声):伊藤美来
鈴木もぐら(空気階段)
水川かたまり(空気階段)
富永真由:小槙まこ
西川正志:石黒久也
パブロフの犬:吉成浩一 ・ ジェントル
牛島太助:矢柴俊博
五十嵐幸実:映美くらら
五十嵐元太:戸次重幸
逃げ出したバイスの真意とは?
前回のラスト、仮面ライダージャックリバイスから変身を解除しても尚、姿を現さない一輝。たった一人、いかにも悪そうな笑いを浮かべるバイスだったが、どうやら一輝がいないことに気がついていなかっただけの様子。次回を待ち遠しくさせる演出はさすがである。
それどころか、実体化したバイスの耳から半透明の一輝が飛び出す。いつもとは完全に主従逆転状態。ローリングバイスタンプに脅威を覚えた狩崎がバイス確保に迫る中、「自由を満喫する」と言って逃げ出すバイス。悪魔が自由満喫と言うと、不穏なことしか思い浮かばないが、実際にはボーリングやバッティングセンターで遊び呆けているだけ。
結局、ゲーセンで『太鼓の達人』に興じているところを、大二とさくらに捕まってしまう。スポンサーがバンナムだから『太鼓の達人』か、と思ったが、バイスが遊んでいる様子が楽しそうに見えるゲームだから選んだのかもしれない。
それはともかく、今回狩崎の前から逃げ出したのは、バイスなりに一輝を守ろうという意図だった(狩崎に捕まったら、何をされるかわからないだけで、裏切るつもりは毛頭なかったようだ。しっかり、ガッチリ、二人の絆は繋がれているようである。
玉置を捨てたアギレラの真意とは?
一輝が不在のこの時を狙って、ライブとジャンヌを倒そうと目論むオルテカはアギレラと共に二人の訪れを待つ。
さくらとの戦いの最中、アギレラは玉置のことを気にかける様子を見せる。
「弱いあいつを守ってやって」
やはり、既に悪魔ではなくなった玉置を心配しての解雇だったワケだ。しかも、オルテカの指示は無視して、言いたいことだけ言って帰ってしまう。やはりオルテカに最後までつきあう気はないようだ。
ヒロミの命を奪った(と思われている)オルテカに怒りを燃やす大二だったが、オルテカの変身したデモンズの力は圧倒的。ジャッカルゲノムの高速攻撃も通用しない。
続いて、さくらにトドメを刺そうと歩み寄るデモンズを邪魔する影。
「この女(さくら)が死んだら、あのカレーが食えなくなる」というお決まりのセリフを吐いて、カゲロウが再び姿を現す。久々に変身シーン付きでエビル登場。個人的にはやっぱりライブよりエビルである。あの腰布は要らない。
とりあえずデモンズを追い返すことに成功した大二とさくらは、玉置にアギレラの遺した言葉を伝える。今回も八条院さんの泣きの演技が光る。
アンタ、背中が煤けてるぜ。
空気階段を襲った真犯人は?
これは完全にしてやられた。
言い訳をすると、前回、この人だなと思ったのだ。フラグがあからさまだったし。ところが、デッドマンが2体だったので、じゃあもう一人は社長? さすがに違うな…と、迷路に迷い込んでいたのだ。
というワケで、マネージャーの富永が犯人。1人で2体の悪魔と契約するという離れ業。見た目とは随分印象の異なるタフウーマン(そんな言葉があるのかは知らないが)である。
「ブレイクする前のあの人たちが一番好き!」というのは、お笑い芸人ではなくとも、バンドなんかでもよく聞く古参のセリフである。本人たちはブレイクしたくて頑張ってるんだから、そこは温かく見守ってやれよ、とも思うが、その気持ちはわからなくもない。特に音楽関係は一度売れると、ずっとその路線に乗っかろうとする人たちというのが少なくない。元々その路線だったならともかく、例えば、コミックバンド的な装いが人気で愛されてきた人たちが、ドラマ主題歌がミリオンセラーになった途端、いわゆる“いい曲”ばっかり作るようになった、なんてことが90年代には普通にあった。すると昔からのファンは口を揃えて言ったのだ。
「ブレイクする前の方が好きだった」と。
このマネージャーも、そんな身勝手な想いをこじらせてしまったのかと思いきや、一生懸命頑張っている空気階段を悪く言う人たちが許せなかったという。こちらはどうやら、真の空気階段大好きっ子だ。
しかし、このマネージャーの空気階段を想う気持ちがいくら強かったところで、2体のデッドマンの力はジャックリバイスには到底及ばない。むしろ、ジャックリバイスの強さを引き立たせるためだけの噛ませ犬になった感が強い。あっという間に始末されてしまう。
最後は、フェニックスの更生施設へ連行されていくマネージャーを空気階段が見送る。「俺たち、頑張るから!」と爽やかに言い放つ空気階段の好感度爆上がりだ。あの「火事」というコントをやっていた二人だとは思えない(良い意味で)。
それにしても、このバイスタンプをマネージャーに渡したのは誰なのか、という疑問は残る。オルテカ? それとも・・・
ウィークエンドの代表の名は?
ローリングバイスタンプの完成度に目を見張る狩崎。以前、狩崎が廃棄したはずのリベラドライバーをさくらに送った者と、このローリングバイスタンプを手渡した者は同一だと推測し、五十嵐家に近づく者を探り始める。
そこに引っかかってきたのが牛島一家。息子の光を尾行するも巻かれてしまった狩崎は、さらに疑念を深める。
一方、さくらは、元に戻らない一輝を見て、これじゃあ“動物実験”だと、怒りをあらわにウィークエンド本部へと向かう。「あの変なスタンプ(ローリングバイスタンプ)を一輝兄に渡したのはアンタたちでしょ?!」と牛島一家に詰め寄るが、牛島太助はまるで動じない。そうして、ウィークエンドの代表が姿を現す。
「はじめまして、お嬢さん。狩崎と申します」
前回、ジョージ・狩崎の「今日は父の命日だ」というセリフがあったので、何かありそうだな、とは思っていたが、まさかこう来るとは、という感じ。この「やっぱり何かあった」という想いと、「やられた!」という驚きが心地良い。
狩崎一家の物語もそのうち描かれるだろうとは思っていたが、こんなに早くその日が来るとは。ただし、このウィークエンドの代表・狩崎が、ジョージ・狩崎の死んだ父親なのかは未だ不明。ただの同姓かもしれないし、偽名かもしれない。白と黒に塗られた仮面が不気味。フェニックスの白と、ウィークエンドの黒だろうか?
ローリングバイスタンプでひっくり返ってしまったバイスと一輝の関係を元に戻すため、狩崎が打つ手はあるのか? それは次回以降のお楽しみである。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
\ 僕と握手! /