2021年10月24日放送『仮面ライダーリバイス』第8話「家族の休息、天国と地獄!?」(監督:諸田 敏 脚本:木下半太)
ついに、五十嵐一家の前で正体を明かす仮面ライダーエビル。
五十嵐一家にとっては、まさかの人物。我々視聴者にとっては、予想通りのあの人。
ネタバレは多めだが、最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは第8話のキャストをご紹介する。
五十嵐一輝/仮面ライダーリバイ:前田拳太郎
バイス/仮面ライダーバイス(声):木村 昴
五十嵐大二:日向 亘
五十嵐さくら:井本彩花
ジョージ・狩崎:濱尾ノリタカ
アギレラ:浅倉 唯
オルテカ:関 隼汰
フリオ:八条院蔵人
門田ヒロミ:小松準弥
牛島 光:奥 智哉
牛島公子:乃 緑
牛島太助:矢柴俊博
五十嵐幸実:映美くらら
五十嵐元太:戸次重幸
快気祝いの温泉旅行の行先は?
第1話で負傷し、入院していた母・幸実の快気祝いとして、家族で温泉旅行へと繰り出す五十嵐一家。水上温泉とのコラボ回として、今回舞台となったのは「源泉湯の宿 松乃井」。聖地巡礼したい方はこちらまで。
ホテルに到着した、幸せいっぱいの五十嵐一家を迎えてくれたホテルスタッフに潜り込んでいたのはアギレラ様。
今回は和服だ。これも悪くない。第4話でいつもの赤いドレス以外の姿が好評だったのか、アギレラ様の着せ替えが今後も色々と登場しそうな気配である。いいぞもっとやれ。
アギレラ様だけでなく、オルテカたちも勿論潜り込んでいる。イケメンスタッフゥ〜。
しかも、彼ら以外のホテルスタッフにもデッドマンズ信者が存在する模様。脅威は常に身近なところに存在しているのだ。幸せいっぱいの五十嵐一家の目前に暗雲が迫る。
牛島一家の謎
五十嵐家が経営する銭湯「しあわせ湯」の常連・牛島一家と水上温泉で遭遇。ちなみに息子の光は、五十嵐さくらと同じ空手教室に通っている。
ただの偶然かと思ったが、五十嵐一家を盗聴したり観察したりと、あからさまに怪しい。
しかも夫の指示に対し、妻や息子が従順すぎる。まるで自身の意思など持たないような目つきは、洗脳でもされているのか? 教祖と信者のような関係にも見える。
初回から登場している、ただのご近所さんだとばかり思っていたが、どうも違う様子だ。これこそが脚本家・木下さんの持ち味なのだろう。目に見える情報を鵜呑みにしてはいけない。このひねくれたミステリ要素もまた、『リバイス』の魅力のひとつとなっているのは間違いない。
しかし、ということは、このあからさまな怪しさは悪いヤツではないのかもしれない。陰ながら見守ってくれているとか?? いずれにせよ、現時点で詳細は不明だ。
あっさり回収される伏線(あれ? もう終わり?)
第6話から、さくらと同じ空手道場に潜り込んでいたフリオが、五十嵐家が宿泊するホテルにもバイトとして現れる。
「短期のリゾートアルバイト」などと、いかにもウソくさいが、そんなフリオを見て「かわいい」とさくらを冷やかす幸実。これは恋愛フラグさえ立ちそうな気配。フリオはこうやって徐々にさくらとの距離感を縮めていき、ここぞというタイミングで奈落に突き落とすのだと思いきや、後半であっさり身バレしてしまう。
あの、もったいぶった伏線は何だったのか? それとももう必要な情報は集めてしまったから、これ以上面倒な友達ごっこを続ける必要はない、ということなのだろうか。
なかなか見応えのある回だっただけに、ここだけはちょっと違和感があった。
エビル初変身! ライダー新フォーム×3
大二の身体を乗っ取ったカゲロウは、五十嵐一家が幸せいっぱいのサプライズに酔いしれる中、その本性を現す。
いきなり一輝をボコり、仮面ライダーエビルへの初変身を見せる。
個人的にはデモンズの方が好みだが、変身の禍々しさは圧倒的にエビルに軍配が上がる。コウモリの大群が飛び回るエフェクトだけで、その異様さが伝わるというものだ。
「Eeny meeny miny moe! Eeny meeny miny moe! Eeny meeny miny moe!・・・」と、呪文のような音声が続いた後、「バーサスアップ!マッドネス!ホープレス!ダークネス!バット!仮面ライダーエビル!」という音声と共に変身する。
「ツーサイドライバー」と名付けられたベルトは、バイスタンプを押印すると左側だけが光るが、「ツーサイド」というだけあって、この右側が光るギミックも必ずあるはずだし、左側に描かれたライダーがいつものエビルなら、右側のライダーは、もっとシュッとしている。これが、いずれ復活するはずの大二が変身するライダーだろうか? ネット上では”Evil”を反対から読んだ”Live”がライダー名となってバディライダーとなるのでは? なんて予想も流れているが、あり得ない話ではなさそうだ。
変身の最後で、胸のジッパーが閉まるなど、見せ方も最高。『ジョジョ』好きには、ブチャラティしか思い浮かばないが。
今回は、リバイ&バイスVSエビルと、デモンズVSオルテカ&フリオという2つのバトルが繰り広げられる。
エビルの初変身シーンが今回最大の見どころだが、3人のライダーそれぞれに新フォームも披露する。
リバイ&バイスは、『フォーゼ』モチーフの「コングゲノム」。変身音は「アーム!ストロング!戦いのゴング!鳴らせ!コング!ドラミングキター!」となっている。
今回も元ライダーのデザインを上手く活かしながら、コングらしさもきちんと表現している。『リバイス』は本当にハズレのフォームがない。フォーゼお決まりの「宇宙キターーーーー!」のポーズをジョージ・狩崎にやらせるあたり、確信犯である。
エビルは、前回、一輝が使ったジャッカルバイスタンプで「ジャッカルゲノム」へとチェンジ。バットゲノムでもキレの良いアクションを見せてくれていたが、さらにハイスピードな攻撃でリバイたちを翻弄する。
デモンズはバッタバイスタンプで「デモンズ バッタゲノミクス」へとチェンジ。『オーズ』のバッタのように、脚がバッタのようになるだけだが、キック力は強大。オルテカとフリオを一蹴してしまう。
牙を剥くカゲロウに元太は?
大二が内に秘めていた兄・一輝への嫉妬や劣等感とは、どれほどのものだったのだろう。本体であるはずの大二の魂を完全に封じ込め、虎視眈々と五十嵐一輝の命を狙っている。
「お前たちは指をくわえて見ていろ」と告げたにも関わらず、こっそり一輝を毒殺しようとしたアギレラ様に容赦なく噛み付く。
リバイ&バイスの2人を相手に、引けをとらない戦闘力。「また遊ぼうぜ」と言い残して去っていく。
ラストシーンで幸実は、「大二を助けてあげて」と一輝に命運を託すが、ここで大二を救うのは、一輝ではなく、元太ではないのか? 以前のレビューで私は、フリオに迫られるさくらを救うのが元太ではないかと予想したが、フリオがあっさり身バレをしてしまったこともあり、あっさり予想を修正した。いよいよ”一見ダメオヤジ”な元太が真の姿を見せるかもしれない。
ジョージ・狩崎も元太に興味津々の様子だし、このままダメオヤジキャラでは終わらないはずだ。1つの伏線が回収されたと思えば、また次の伏線が顔を出す。
牛島一家といい、元太といい、『リバイス』はまだまだ我々を楽しませてくれそうだ。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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