2021年6月6日放送『仮面ライダーセイバー』第38章「聖剣を束ねる、銀河の剣。」(監督:柴﨑貴行 脚本:内田裕基)
ついに登場の最強フォーム(2021年6月6日現在。暫定)。
最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは第38章のキャストをご紹介する。
本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、是非、他の参加作品などもチェックしていただきたい。
神山飛羽真/仮面ライダーセイバー:内藤秀一郎
新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズ:山口貴也
須藤芽依:川津明日香
富加宮賢人:青木 瞭
尾上 亮/仮面ライダーバスター:生島勇輝
緋道 蓮/仮面ライダー剣斬:富樫慧士
大秦寺哲雄/仮面ライダースラッシュ:岡 宏明
ユーリ/仮面ライダー最光:市川知宏
神代玲花/仮面ライダーサーベラ:アンジェラ芽衣
神代凌牙/仮面ライダーデュランダル:庄野崎 謙
マスターロゴス/仮面ライダーソロモン:相馬圭祐
バハト/仮面ライダーファルシオン:谷口賢志
ストリウス:古屋呂敏
デザストの声:内山昂輝
富加宮隼人:唐橋 充
ソフィア:知念里奈
復活のパパ(富加宮隼人)
これまでも賢人の少年時代の回想シーンには何度も登場してきた賢人パパ・隼人だが、遂に復活。
まるでオルフェノクばりの復活劇(隼人役の唐橋さんは『仮面ライダー555』の海堂直也)である。
「ワンダーワールドの守護者に救われた」というのは、タッセルのことだろうか?
息子・賢人との15年ぶりの再会シーンはちょっと感動だ。
子を持つ親になって、こういう展開にはめっぽう弱くなった。
復活した父に背中を押され、賢人は再び飛羽真たちと共に戦うことを決意する。
不死(バハト)の苦悩
元マスターロゴス・イザクにより始まった世界の崩壊に、バハトは、ほくそ笑む。
1000年前、人間の持つ醜さに絶望し、望み続けていた世界の破滅がいよいよ実現しようとしているからだ。
そこに現れた飛羽真に、「勝手に絶望し続けていただけ」と一蹴され、「俺の1000年をお前ごときに否定されてたまるか!」と激怒。
1000年もの間、”死ねない”ことの苦悩を語る。
誰しも死ぬことは怖い。
だからこそ、いにしえの昔から、不老不死というのは永遠の憧れともなっているのだろう。
しかし、誰もが自分の人生に満足しているわけではない。美しい思い出ばかりでもない。
忘れたい過去や、辛い現実の中で懸命に生きる人たちにとっても、不老不死は甘い果実なのだろうか?
”老い”も”死”も、全ての人に等しく訪れるからこそ、人間は平等なのかもしれない。そんなことを考えさせられる一幕だ。
最強フォーム(クロスセイバー)誕生
人の想いの力を知り、自らの聖剣をひとまず飛羽真に預けたバハトと、世界を救いたいと想いを一つにした剣士たち9人。
隼人もしれっと復活したのだが、周囲はまるで驚きもしない。
10本の聖剣の力が、飛羽真の火炎剣烈火によって束ねられ、新たな聖剣「刃王剣(ハオウケン)クロスセイバー」が誕生した。
変身したセイバーは、ブレイブドラゴンの塗装だけ変えたような姿。
しかし、元の造形が良いので、かなりカッコいい。
ボディビルダーのように、てんこ盛りな最終フォームで強さをアピールするのではなく、細マッチョ的にムダのない姿でありながら凄みを感じさせるところが良い。
カラーリングもいかにも銀河っぽくて素敵だ。
聖剣クロスセイバーは、『仮面ライダーキバ』のザンバットソードをブラッシュアップしたようなギミックを備え、全ての聖剣の力を使える様子。
他の剣士たちの力を飛ばして、ソロモンが世界中に創り上げた破滅を引き起こす本を一斉に破壊する。
さらに、このフォームになったセイバーは、世界を創造することができるという、まさに神がかった力を持つ。
崩壊する街を剣の一振りで修復していく様は、『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の主人公・東方仗助(ヒガシカタ ジョウスケ)のスタンド・クレイジーダイヤモンドを彷彿とさせる。
世界を破滅させようとするソロモンの真逆。
まるで、神と悪魔の戦いだ。
交わったのは偶然か必然か
『マスクマンK』という実写の変身ヒーローの企画が紆余曲折を経て、『仮面ライダー』が誕生したというのは、ライダーファンにはお馴染みのエピソード。
タイトル候補の中に『十字仮面(クロスファイヤー)』という名前があった。
バッタモチーフの仮面ライダーとはまるで異なり、顔に炎を模した十字のバイザーを装着したデザイン。
シンプルでカッコいいが、『キャシャーン』とか『ガッチャマン』にも通ずるデザインだ。
『仮面ライダー』50周年を迎えた今年、放映中の『セイバー』の最終フォーム(2021年6月6日現在)が「クロスセイバー」。
そもそも『セイバー』の目元のデザインは交差(クロス)した炎(ファイヤー)。
これはただの偶然だろうか?
それとも、記念すべき50周年を迎えるにあたって、仮面ライダーの歴史を改めて紐解いていた時に見つけてインスパイアされたのだろうか?
記念すべき50周年を飾る作品は、次の新ライダー(2021年6月6日時点では『仮面ライダーリバイス』とされている。商標登録も済んでいるらしいので、ネーミングは確かだと思われる)に譲るとしても、生誕50周年を迎えたその時点で放映されていたのは『セイバー』なのだから、このくらいの遊び心を出す可能性は全然アリだろう。
いずれにしても、なんだか仮面ライダーの過去と現在が交差(クロス)したような気がする。
考えすぎであっても構わない。勘違いでも良いじゃないか。
『仮面ライダー』という作品が50年も続いてきた理由のひとつは、間違いなく、製作する人たちと、私たちファンの想いがあったからだ。
そう考えると、『セイバー』が、当初から”人の想い”の力を説き続けてきたことも、なんだか無関係とは思えない。
早すぎる展開や、めくるめくパワーインフレの嵐など、いちゃもんをつけたくなるところも多いが、最初から変わらず貫かれてきた「仲間」や「人の想い」といったキーワードが、実はこの仮面ライダーシリーズに対するものだとしたら、見方も変わるというものだ。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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