姿の見えない電気泥棒|『ウルトラマン』第3話感想

雷堂

1966年7月31日放送『ウルトラマン』第3話「科特隊出撃せよ」(監督:飯島敏宏 特技監督:的場徹 脚本:山田正弘)

「古井戸から不気味な音が聞こえる」という知らせを受け、科特隊からフジ・アキコ隊員とホシノ少年が伊豆に向かった。

同じ頃、発電所が何者かによって襲われるという事件も起こっていた。

この2つの事件に何か共通点はあるのだろうか?

『シン・ウルトラマン』にも抜擢された怪獣・ネロンガの登場回。最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

キャスト

ここでは第3話のキャストをご紹介する。

本作初登場でウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、他の参加作品など是非チェックしていただきたい。

なお、以下の画像は全て『ウルトラマン』より引用している。

ムラマツ隊長

ムラマツ隊長

小林昭二

ハヤタ隊員

ハヤタ隊員

黒部 進

アラシ隊員

アラシ隊員

石井伊吉

イデ隊員

イデ隊員

二瓶正也

フジ・アキコ隊員

フジ・アキコ隊員

桜井浩子

ホシノ・イサム少年

ホシノ・イサム少年

津沢彰秀

城の係員:林家珍平

ホテルのボーイ:鈴木清

水力発電所技師:渋谷英男

伊和送電所技師:小高まさる

第三火力発電所職員:加藤茂雄

ナレーター:石坂浩二

電気を喰らう

300年前に掘られた古井戸の底に潜んでいたのが、透明怪獣ネロンガだ。

画像引用元:ウルトラマン

古井戸の中から薄気味の悪い音がするという報告を受け、現地へ向かったフジ隊員とホシノ少年が発見してしまう。

普段は透明、もしくは半透明だが、電気を吸収して腹一杯になると姿を現す。

頭部にある3本のツノ(うち2本は後ろから前へと回転させることができる)で電気を吸収したり、放電することができる。全長45m、体重40,000tで、四足歩行をする。

東宝映画『フランケンシュタイン対地底怪獣』に登場したバラゴンのスーツをベースに、『ウルトラQ』に登場したパゴス、『ウルトラマン』のマグラー、ガボラと改造され、その後に生まれたのがネロンガだというのは有名な話で、『シン・ウルトラマン』に登場したパゴス、ガボラ、ネロンガの3体でも共通のCGモデルを使うというオタクしか喜びようのないこだわりを見せていた。

ツノから発する電撃と、タンカーを易々と投げ飛ばすほどの怪力が武器だが、ウルトラマンを追い詰めるほどの力は持っていなかったようだ。動きもそれほど素早くはないので、透明になれる利点もほとんどなかったし、途中からは透明になれることを放棄しているようにしか見えなかった。

不死身のアラシ

次々と発電所を襲うネロンガを倒すため、現場へ向かった科特隊。

迫るネロンガに手持ちの銃一丁で戦いを挑むアラシだったが、ネロンガはまるで苦しむ様子も見せない。それどころか、ツノからの電撃でアラシに反撃。電気をあれだけ吸収していたのだ。アラシは黒焦げになってしまうに違いない。

『ウルトラマン』が始まって、まだたった3話だというのに、レギュラーメンバーの一人を感電死させてしまう特撮ヒーローものとか、どれだけ尖ってるんだよ? と思ったが、アラシは無事だった。

画像引用元:ウルトラマン

これが特撮でなくアニメだったら、レントゲンのように体内の骨があらわになっていたことだろうが、とりあえずアラシは無事だった。

最初はアラシが無敵なのかと思ったが、その後、ネロンガの電撃を平然と受け流すウルトラマンが映し出されていたので、そもそも電撃の威力が大したことない、ということなのだろう。

画像引用元:ウルトラマン

お手柄!ホシノ少年

そんなアラシを差し置いて、まさかの活躍をみせてくれたのは、立場がよくわからないホシノ少年である。

画像引用元:ウルトラマン

科特隊の武器であるスパイダーショット(大型熱戦銃)をこっそり持ち出し、ネロンガに一人で立ち向かうのだが、なんとネロンガの左目を潰すことに成功してしまう。

画像引用元:ウルトラマン

ビリビリ痺れただけのアラシ隊員より有能であることを証明してしまったホシノ少年。子どもでも扱えるスパイダーショットの汎用性の高さと威力あってこそだとは思うが、たった一人で巨大な怪獣に真正面から立ち向かう勇気と、射撃の腕があればこそだろう。

ただしその後、スパイダーショットがエネルギー切れを起こし、逃げ出す途中、何もないところでずっこけて気絶するという醜態を晒してしまうので、先ほどの功績はまぐれ当たりだったということかもしれないのだが。

最後は、登場したウルトラマンのスペシウム光線で爆死するネロンガ。今見返してみると、取り立てて強かったわけでもなく、『シン・ウルトラマン』に抜擢された理由もよくわからない。

想像するに、何から何まで電気に頼り切っている現代社会においては、電気を吸収するネロンガのような存在こそ厄介だということなのか、単にデザインが好きだったのか、それとも先述した3DCGモデルの使い回しを『ウルトラマン』へのオマージュ(予算や手間の削減という意味も込みで)とするために採用したのか、まあそんなところではないだろうか。

今、『ウルトラマン』を視聴するなら「TSUBURAYA IMAGINATION」一択。実際に1年以上加入し続けてみた感想などをまとめているので、ご興味があればご覧いただきたい。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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