1977年4月13日放送『快傑ズバット』第11話「死ぬな友よ!危機一秒前」(監督:田中秀夫 脚本:長坂秀佳)
東条刑事が絶体絶命のピンチに陥り、悪の大組織ダッカーにはズバットの弱点がバレてしまう。巧妙に仕掛けられた罠を切り抜け、ズバットは東条刑事を救うことができるのだろうか? 最後までおつきあいいただければ幸いだ。
キャスト
ここでは第11話のキャストをご紹介する。
本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、他の参加作品等も是非チェックしていただきたい。
快傑ズバット/早川健:宮内 洋
飛鳥みどり:大城信子
寺田オサム:中野宣之
黒のゴルファー左丹:守屋俊志
ゴットタイガー:夏木 章
ヨシオ:斉藤 弘
首領L:はやみ竜次
ナレーター:青森 伸
東条進吾:斉藤 真
タイガー団
武器弾薬密輸をしている悪の組織で、ボスの名はゴットタイガー。
「ゴッド」の誤植かもしれないが、そんなことは大した問題ではない。それより問題なのは、どこにも「タイガー」感がないことだ。名前にタイガーがついているのに、ここまでタイガー感が薄いのは、タイガーウッズかゴットタイガーのどちらかだろう。タイガーどころか、コサックダンスでも踊りそうな衣装の方が気にかかる。しかも純然たる日本人だ。
悪の大組織ダッカーの一員でもあり、首領Lからズバットは5分間しか変身できないという弱点を教えられ、その弱点を突く罠を仕掛ける。東条刑事の命を奪う寸前まで追い込んだところからして、なかなかのやり手のようだ。
黒のゴルファー左丹
殺し屋ゴルファーという肩書きを持つ男。
左丹(サタン)という名は、読みはシブいが、文字で書くと「仁丹」みたいである。まだフリスクがなかった頃は、世のおじさんたちが、あっちこっちでガリガリと噛み砕いていたものだ。暴走族の当て字に近い、そこはかとないダサさが漂う。
黒ずくめの衣装に黒のゴルフクラブ。おまけにゴルフボールも黒。まるで『プロゴルファー猿』にでも出てきそうなキャラだ。
ゴルフの腕は自称日本一。樹木を利用した跳弾で、壁に掲げられたダッカーのマークにピタリとボールをくっつける(めり込ませた?)。テクニックもプロゴルファー猿レベルだ。
対する早川は、同じように樹木を利用した跳弾で、先ほど左丹がくっつけたボールを弾き飛ばし、そのボールを左丹のポケットにインさせるという超絶技巧を見せつける。しかも、黒いボールは気に入らないと言って、黒い塗料を除去までしてしまうというオマケ付きだ。
バレていたズバットの正体
これまでもズバットの正体に気付いている様子のあった東条が、今回はついに早川本人にその件を突きつけた。警察内部でも、ズバットの暴力行為は行き過ぎだという意見もあるのだとか。もっともなことである。
早川はウルトラマンのように正体を隠すのかと思いきや、全く否定することがなかったばかりか、超人的な力を発揮するズバットスーツは、5分以内に変身を解除しなければ、装着者の身体がバラバラになってしまうという弱点まで東条に明かすのだった。
それを聞いた東条は早川に、「これからは警察がやる。お前はもうズバットにならなくて良い」と告げる。「警察に何ができる?」と反論する早川に、東条はタイガー団に潜り込ませた部下の刑事を紹介する。
ザコがいつも着ている黒い制服に身を包んだ部下の刑事は、娘を連れて遊園地ではしゃいでいた。平和ボケも甚だしいと思っていたら、次の瞬間、娘ともども、銃撃されてしまう。身から出たサビとはこのことである。
その直後、東条もゴットタイガーに連れ去られてしまう。
実は、悪の大組織ダッカーも、ズバットスーツの弱点に気づいたのだ。首領Lからその弱点を教えられたゴットタイガーは東条を捕らえ、時限装置付きの罠を仕掛けた上で、ズバットを誘き出す。ズバットとの戦いを5分以上長引かせ、東条も始末しようという念入りな計画。
「武器弾薬密輸によって悪事を重ね、あまつさえ刑事親子をも狙ったゴットタイガー、許さん!」
東条を助けに現れたズバットは、いつもの前口上を決めてバトルスタート。黒のゴルファー左丹は穴に突き落としてトドメ。
「見事なホールインワンだ」って、やかましいわ。
その後ズバットは、厚さ20センチの鉄板で行く手を塞がれるなどするが、力技でくぐり抜け、タイムリミットギリギリで東条を救い出すことに成功する。
ゴットタイガーもズバットアッタァック(飛び蹴り)で粉砕。
最後には撃たれた刑事親子も無事だと聞き、安心した早川は、また親友殺しの犯人探しの旅に出る。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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