チョコボール『ポン・デ・リング風味』感想|再現できるか?あのモッチモチを

森永製菓の超ロングセラー「チョコボール」の新作が、ミスタードーナツの大人気商品「ポン・デ・リング」風味だ。

チョコボールは新作が登場するたび必ず購入し、ミスドではチョコファッションとポン・デ・リングを必ずオーダーする私にとって、まさに夢のコラボ。

こんなもん、美味しくないワケがない、のである。

ただし、ポン・デ・リングを特徴づけている、あのモチモチ食感をチョコボールでどこまで再現できているのか? といったところは味わいよりも気になるところ。そのあたりを正直にレビューしたい。最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

ポン・デ・リングとは?

ミスドのポン・デ・リング

ミスタードーナツが2003年から販売している商品がポン・デ・リングである。この記事を執筆している2022年現在で、既に19年が経つ。50年以上もの歴史を持つチョコボールとは比べるべくもないけれど、ロングセラーと名乗るだけの資格はある。

モチモチの食感と、8つの丸が輪のように繋がった独特の形状が特徴で、似た食感を持つブラジルのチーズパン「ポン・デ・ケイジョ」がネーミングの元ネタとなっている。

覚えている方もいらっしゃると思うが、2002年に、ミスタードーナツは無認可の食品添加物を使った肉まんを販売していることが明るみになり、信用は失墜。販売不振となってしまった。

その逆境を乗り越えるべく開発されたのが、このポン・デ・リング。2003年1月に発売されると、全国にある1300店舗で、1日あたり63万個を売り上げ、「ミスドの救世主」と呼ばれる超人気商品となった。業種は違うが、長らく販売不振に陥っていたポルシェを救ったSUV「カイエン」のような存在だ、と思って調べてみたら、ポルシェ・カイエンは2002年に登場していた。偶然とはいえ、この二人(?)の救世主の登場は、時期的にはほとんど一緒だったということである。

それまではサクサク、ふわふわが定番だったドーナツの型を破ったポン・デ・リングは、いつの間にかミスドの看板商品となり、世界一有名なスポーツカー専売メーカーが、スポーツカーという枠組みを破って開発したSUV車カイエンは、今やポルシェの売上全体の25%をも占める人気車となった。

ずっと「あたりまえ」だと思われていた価値観に風穴を開けるのは容易ではない。しかし、そういった型を破るからこそ、一人勝ちできるのは、ドーナツやクルマに限ったことではないだろう。ポン・デ・リングは、単にミスドを救っただけではなく、今やコンビニなどで類似商品が扱われるほどのスタンダードとなった。ドーナツの歴史を変えた、と言っても過言ではない商品なのである。

パッケージにかけられた魔法

パッケージ

イエローとピンクに彩られたポップなパッケージは、店頭でも一際目を引く。ライオンのようにポン・デ・リングの中央から顔をのぞかせたキョロちゃんがかわいらしい。

キョロちゃん

マスコットキャラクターであるポン・デ・ライオンのお株を奪うほどではないけれど、これはこれで全然アリだ。

パッケージ前面の右上に「ミスタードーナツのポン・デ・リングをイメージしたチョコボール」と誇らしげに書かれているが、8つの丸が繋がったポン・デ・リングと、丸いチョコボールは、カタチからして相性は良さそう。同じチョコボールでも、「あんこ玉」や「きなこ玉」のように、パッと見で「これ、大丈夫?」といった不安がいっさいない。ミスドのブランドイメージも安心材料となっている。

何気なくコンビニに立ち寄った人の目を引き、つい手に取らせてしまうくらいの魔法はかけられている、最高ではないかもしれないけれど、悪くないパッケージだ。

味わいは普通

チョコボールではお馴染みの、パッケージに記載された断面図。

チョコボールの断面

ポン・デ・リング風味チョコでモチモチ食感グミを包んでいる。あの独特な食感をグミで再現しようというのだろう。冒頭でも少し触れたが、ポン・デ・リングをポン・デ・リングたらしめているものは、あの食感である。あの食感がなければ、ただのドーナツ風味でしかない。

しかし、これまでにもグミをチョコで包んだお菓子を食べたことはあったけれど、モッチモチな雰囲気を感じたことなど一度もない。さて、どうなるか。

パウチ型のパッケージを開封して、ちょっと驚く。

中身

てっきり、大玉かと思いきや、通常サイズのチョコボール。見た目にポン・デ・リング感はゼロである。大玉サイズで8個入りだと、大きさとしても、数に対するこだわりも、ポン・デ・リング感があって良かったのだが、大玉サイズのグミだと喉に詰まったりする危険もあるのかもしれない。

齧って見ると、確かに中にグミが入っていることでフニャフニャとはする。ただ、当然ながら、本物のモチモチ感はない。そこはあくまでも“それっぽく”しているに過ぎないが、その意図は十分伝わるし、これを食べて「全然違うじゃないか!」などと無粋なことを言う人もいないだろう。

齧ってみた

ただし、味わいは普通である。甘くて美味しい。ただそれだけだ。ポン・デ・リングっぽいとは思えない。というか、何個ほおばってみても、ポン・デ・リングの味が思い出せない。

ここに至って、やはりポン・デ・リングをポン・デ・リングたらしめていたのは、味よりも食感であることを感じた次第。

遊び心としてならば

要するに、グミの入ったチョコボールである。

ミスドのポン・デ・リング大好きな人が、それを期待して食べたら肩透かしを食らうと思う。厳密に食べ比べたら、味わいは結構そっくりなのかもしれないけれど、そんなのは砂糖の甘さでしかない。何度も言うように食感が違う。あたりまえだけれど、グミの弾力と、ドーナツのモチモチ感は、やはり違うのだ。

だから、パンのもっちり感が心底好きな私のような人は、それを期待すると、ちょっとガッカリするかもしれない。

しかし、だからと言ってオススメしないワケでは決してない。ポン・デ・リングそのものは期待できないとはいえ、お菓子としては普通に美味しい。特に子どもたちにはオススメだ。グミとチョコが嫌いな子なんて見たことがない。大人だって、モッチモチの食感が苦手、なんて人は少ないのではないか。

要するに、誰が食べてもきっと満足する。これに不満を言うのは、ポン・デ・リングの狂信者か、遊び心のわからない人だけである。

お店の規模にもよるかもしれないが、2022年3月下旬より、全国のコンビニで販売中だ(ローソンで見かけたという人もいたが、私はセブンイレブンとファミリーマートで発見した)。期間限定なので、気になる方はお早めに。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

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