「Intel入ってる」Mac購入者が見た「M1チップ搭載」Mac

雷堂

2020年11月10日(米国時間)、噂になっていた「M1チップ」を搭載したMacが発表されました。

発表されたのは、MacBook Air、MacBook Pro(13インチ)、Mac miniの3モデル。

そのほんの3ヶ月前(2020年8月)、「動画編集を始めてみたい」という想いに駆られ、MacBook Pro13インチを購入した筆者。従来通りの「Intel入ってる」Macでした。

決して安くはない買い物でしたから、散々迷いました。どのモデルにしようか? グレードは? オプションはどうしよう?

そんな悩みの中で、おそらく最も大きかった悩みは、「M1チップ(当時はアップルシリコンとしか呼ばれておらず、正式名称は不明でした)」を搭載したMacを待つべきか? というものでした。

大幅な性能向上が期待されていたこともありましたし、ひょっとすると販売価格も引き下げられるかも? といった噂もあり、新しいもの好きとしては胸の高鳴りを抑えることができませんでしたが、いろいろ考えた末、従来型の購入に踏み切りました。

そうして今回の発表を見ると、噂通りかそれ以上に、ハイスペック化を果たしました。それでいて価格はほぼ据え置き。しかし、だからと言って、3ヶ月前の決断を後悔はしていません。

それは何故か?

本記事では新型Macの性能と、想定されるメリット、デメリットを示しながら、筆者が後悔していない理由についても書いてみます。

目次

筆者が購入したMacBook Proのスペックとオプション

MacBook Proにはディスプレイサイズが13インチと16インチのモデルがあり、13インチのベースモデルとして4種類、16インチのベースモデルとして2種類が用意されています。主な違いはCPUやストレージ容量など。金額もかなり違います(13インチは税別134,800円〜208,800円)、16インチは税別248,800円〜288,800円)。

カスタマイズも可能ですが、調子に乗りすぎると、ただでさえ安くはないMacがどんどん高額になっていきます。その様子はまるでポルシェのよう。

参考までに記すと、標準価格288,000円(税別)となる16インチのハイエンドモデルをフルオプションにすると769,872円(税別)という到底ラップトップとは思えない金額にブチ上がります。その代わり、メモリは64GB、ストレージは8TBのSSDという、スペックも到底ラップトップとは思えない内容にできます。

ちなみにポルシェは・・・これはもう見てもらった方が早いので、ご興味のある方は以下のリンクからどうぞ。”カーコンフィギュレーター”というオンラインで自分好みのポルシェをカスタマイズできるサービスがあるのですが、気になるオプションを付与していくと、もう1台そこそこのクルマが買えるくらいの価格にすることが可能です。

ポルシェジャパンのHPはこちら

本題に戻ります。

筆者が購入したのは13インチで、第10世代の2.0GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサを搭載し、16GBのメモリと512GBのSSDストレージを備えたモデルになり、標準価格は188,800円(税別)。13インチのベースモデルとしては上から2番目。ちなみに1番上のモデルとはストレージ容量が違うだけ(1TB)で2万円の差がありますが、ストレージは足りなくなれば外部に増設すれば良いと思い、そこまではこだわりませんでした。

しかし、後で増設することのできないメモリだけは32GBに増設(税別40,000円のオプション)しました。動画編集などの重い作業を快適にこなすためです(ネットで様々な情報を読み漁りましたが、メモリは最低でも16GBは確保する必要があるようです)。

本体カラーは「シルバー」と「スペースグレイ」の2色から「スペースグレイ」を選びました。深みのある色合いが最高です。

「M1チップ」を搭載するメリットとデメリット

今回発表された「M1チップ」を搭載したMacのメリットは、以下の6点(太字で表記したもの)。

  • CPU性能、グラフィックス処理速度、機械学習性能が大幅向上
  • 「MacBook Air」 CPU性能:最大3.5倍高速、グラフィックス処理速度:最大5倍、機械学習:最大9倍高速
  • 「MacBook Pro」CPU性能:最大2.8倍高速、グラフィックス処理速度:最大5倍、機械学習:最大11倍高速
  • 「Mac mini」CPU性能:最大3倍高速、グラフィックス処理速度:最大6倍、機械学習:最大15倍高速
  • バッテリー駆動時間向上
  • 「MacBook Air」 最大18時間
  • 「MacBook Pro」 最大20時間
  • 最大2倍高速なSSDのパフォーマンス
  • スリープ解除が高速化
  • ウェブカメラの画質向上
  • iPhone、iPadアプリが利用可能

これだけ見ると、性能向上は圧倒的。

それでいて金額は、筆者が購入したMacBook Pro13インチにおいては、旧・下位2モデルと全く同額という、まさに破格。

動画編集のために少しでも高性能なCPUをと、20万円超の投資をした筆者からすると本当に羨ましい・・・。

ただし、想定されるデメリット(不安要素)もあります。

まず、Intelチップで動作していた既存のMacアプリは「Rosetta2」というテクノロジーで、M1チップで動作するように変換されて実行されます。この変換作業によって、起動や動作の遅延が想定されます。

また、最悪の場合、不具合を起こしてまともに動かないアプリがあることも想定しなくてはいけません。これらはMacに限らず、新しい製品には付きものの初期不良です。例えば、2020年春に発表されたMacBook Proでも、アプリの不具合が問題になりました。当時はまだ従来通りのIntelチップだったのに、です。今回はそのチップ自体の刷新ですから、それこそ信じられないトラブルに見舞われる可能性もゼロではありません。

もう一つ気になるのは、「M1チップ」を搭載したMacは、標準メモリが8GBで、オプションでも16GB以上のメモリは用意されていません。

筆者は動画編集作業を効率的にこなすため、オプションで32GBをチョイスしました。iPhoneやiPadが、4GBとか6GB程度のメモリで難なく動作しているところから、同系列のM1もメモリを必要としないのでしょうか?? 重い作業を日常的にこなしている方には少し気になるポイントだと思います。

MacBook Pro13インチを3ヶ月使ってみて

結論から言えば、大満足です。

性能面だけでいえば目が眩みますが、この3ヶ月を新商品を待つだけの時間にしなくて済んだというのが一番。3ヶ月の間に、新たにこのブログを立ち上げ、Googleアドセンスも合格し、念願だった動画編集の勉強も始めることができました。全てはあの時点でMacを手に入れたからです。

大きな不具合が無いのも嬉しいことです。使いたいアプリが不具合なく動作する。そんな当たり前のことを実現してくれている「Intelチップ」は、今後2年をかけて、全てAppleのMチップに置き換えられていく予定ですが、今現在はベストな動作環境でしょう。

今後、あらゆるメディアでレビューが登場するはずのM1搭載Macの検討は、それらのレビューを一通り眺めてからでも決して遅くありません。

もしも今、どうしても新しいPCが必要ならば、リスクを冒して「M1チップ」を搭載したMacを選ぶより、既に完成品の域に達している「Intel入ってる」Macを購入することをオススメします。

次の買い替えの際には、今よりもずっと素晴らしい「Mチップ」を搭載したMacが手に入るわけですから、お金が有り余って仕方ないという方でなければ、あなたがわざわざ人柱になる必要はありません。

安定したツールを使い、日常の作業を快適にこなせることは、新商品を手に入れたという一時的な満足感を得ることよりもずっと幸せなことだと思うのです。

Apple公式サイトはこちら

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

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