2020年11月15日放送『仮面ライダーセイバー』第10章「交わる剣と、交差する想い。」(監督:坂本浩一 脚本:毛利亘宏)
物語が大きく動いた。
どうぞ最後までお付き合いください。
キャスト
ここではキャストをご紹介します。
本作初登場でウィキペディアに記載のある方はリンクを貼っておくので、是非、他の参加作品もチェックしてみてください。
【キャスト】
神山飛羽真/仮面ライダーセイバー:内藤秀一郎
新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズ:山口貴也
須藤芽依:川津明日香
富加宮賢人/仮面ライダーエスパーダ:青木 瞭
大秦寺哲雄/仮面ライダースラッシュ:岡 宏明
ストリウス:古屋呂敏
レジエル:高野海琉
ズオス:才川コージ
ルナ:岡本望来
幼い飛羽真:前川伊織
幼い賢人:宮本琉成
神代玲花:アンジェラ芽衣
アヒルメギド/ハクチョウメギドの声:関 智一
タッセル:レ・ロマネスクTOBI
先代炎の剣士・上條大地:平山浩行
ソフィア:知念里奈
サウザンベースからの使者
前回初登場した謎の美女(劇中では名乗っていないが、クレジットによると”神代玲花”)は、ソードオブロゴスの一員らしい。
倫太郎によれば、ソードオブロゴスという組織には、ノーザンベースとサウザンベースという2つの拠点があり、それぞれに剣士が所属し、世界の均衡を守るために戦っているという。
しかし、同じ組織に所属しながら、誰一人この美女のことを知らないという不思議なご都合主義。
賢人に1冊のワンダーライドブックを渡し、去っていったと思った美女だが、その後も飛羽真たちの戦いをひっそりと見守る。まるで家政婦だ。
三原色の三銃士
組織を裏切った父、闇の剣士・カリバーのことで悩み続ける賢人に寄り添う飛羽真と倫太郎。
セイバー(赤)、倫太郎(青)、賢人(黄)という三原色の剣士たちは、お互いを信じて助け合うと誓い合う。
まさに三銃士。
「仲間と共に戦う」ことを推しまくっている『セイバー』らしい展開だ。
エスパーダのワンダーコンボ
「かつて冥界の入口に三つの頭を持つ恐ろしい番犬がいた」
謎の美女に託されたワンダーライドブック「トライケルベロス」。
「ランプドアランジーナ」「ニードルヘッジホッグ」に、この「トライケルベロス」を加えた3冊で、エスパーダにもワンダーコンボが発動する。
「ランプの魔人が真の力を発揮する!ゴールデンアランジーナ!稲妻の剣が光り輝き雷鳴が轟く!」
圧巻の剣さばきで名乗りをあげるエスパーダ。
ビカビカでギラギラでトゲトゲだ。
ワンダーコンボの3人の剣士が並ぶ姿は壮観。みんなとにかくトゲトゲしている。
オシャレ過ぎる主題歌
本作の主題歌は、『ALMIGHTY〜仮面の約束 feat.川上洋平』。東京スカパラダイスオーケストラが、【Alexandros】のギターボーカル・川上洋平をゲストボーカルとして起用した話題作。
あまりスカパラは聴いてこなかったけど、ゲストボーカルを招いた曲は、総じて好き。もちろん、この曲も例外ではない。
『仮面ライダー龍騎』以降、おなじみとなった、モロに特撮ソングではないけれど、歌詞の端々にキーワードが散りばめられ、きちんと聴けば間違いなく仮面ライダーなのに、ぼんやり聞き流せば良質なポップソングという主題歌の路線は変わらない。
ただし、オシャレ過ぎるのか、それともスカのリズムが軽すぎるのか、劇中では存在感が薄い。
特撮において、熱いバトルシーンでBGMとして流れる主題歌は、身体中の血液を一瞬で沸き立たせるものだが、ちょっとパンチ不足だ。
今回、セイバー、ブレイズ、エスパーダの3人が力を合わせてカリバーに立ち向かうバトルシーンで、この曲が流れたが、正直、イマイチ盛り上がらなかった。
このへんは『ゼロワン』のようなゴリゴリのロックの圧勝だ。曲自体は嫌いじゃないだけに、なんだか残念である。
カリバー、ついに身バレ
「かつて、世界を包み込んだ暗闇を生んだのは、たった1体の神獣だった」
第1章から登場していた仮面ライダーカリバーが、ついにその素顔を晒した。
15年前に組織を裏切った賢人の父・隼人だと思われていたが、ここ数回は「違う違うそうじゃない」という“匂わせ“が凄くて、前回のラストでは、ついにソフィアに「あなたは誰ですか?」とまで言わせる始末。
その正体は、先代の炎の剣士・上條大地だった。
第8章のラストでの”匂わせ”の伏線は、ここでこうして回収された。
今改めて見返すと、富加宮隼人とソフィアと上條大地の3人が写っている写真の中で、上條のみ顔に光が当たっている。
偶然ではなく、キチンと考えられた演出だったわけだ。
それに驚いたのは、賢人。父だとばかり思っていたのに中は別人。
「父さんを裏切り者に仕立てたのか?」と問う賢人に、「裏切ったのは間違いなく賢人の父」だと言う上條。
しかし、何故、賢人の父・隼人が所持していたはずの闇の聖剣・月闇(クラヤミ)を持っているのか? 賢人の父・隼人は殺されたのか? といった疑問に対する答えはお預けのようだ。
ストーリーテラー?
本作には、タッセルという、各章の冒頭などに登場して、あらすじや本作の世界観を解説する謎の男がいる。「ボンヌ・レクチュール(フランス語で、よい読書を、という意味」という毎回の挨拶もおなじみだ。
現実世界ではなく、異世界ワンダーワールドの住人のようではあるが、物語の中の人物というよりは、ちょっとメタ寄りの人だと思っていた。『世にも奇妙な物語』のタモリ的ポジションとでも言えばいいのか?
ところが、ここに来て、唐突に物語の中で行動を起こしそうな雰囲気。
「彼に会う」とは、誰のことだろう?
第7章で飛羽真がアヴァロンで出会った謎の男のことを「彼」と紹介していたが、その人のことだろうか?
謎は深まる。
そして新たに生まれた、いかにも禍々しいワンダーライドブック「ジャオウドラゴン」の力は?
それではここまでお読みいただきありがとうございました。