特撮好きの端くれとして、「YouTube」と同じくらいの頻度で毎日使っているのが「TTFC(東映特撮ファンクラブ)」。
毎月960円(税込)で東映の特撮作品が見放題(一部有料)ということもあり、会員になって3年を越えた。
個人的には永久会員宣言したいほど気に入って使っているアプリなのだが、3年超使い続けてきて、気になる点もあったので、それらを踏まえた上でオススメしたい。
別に案件でもなんでもないので、率直に感じたことをレビューする。
「TTFC」が気になっている方、加入しようか迷っている方は、最後までおつきあいいただければ幸いだ。
「TTFC」3つの弱点
3年間使ってきて、気になった部分が3つある。
まずはそこから解説してみることにしよう。
❶ ダウンロードの遅さ
「TTFC」はダウンロード再生に対応している。
ダウンロード再生とは、端末にダウンロードしたコンテンツを再生できる機能だ。コンテンツを常時通信しながら再生するストリーミングとは異なり、気になるコンテンツを自宅などWi-Fi環境のある場所で端末に落としてしまえば、外出先などで通信料を気にせず(認証など最低限の通信は必要だろうが)楽しめる。アマゾンプライムビデオやネットフリックスなどでも採用されているが、毎月の通信料を気にする人にとって、なくてはならない機能のひとつだと言っても過言ではないだろう。
同じ特撮系アプリ「TSUBURAYA IMAGINATION」には、これがない。ダウンロード再生に対応している「dTV」を擁するNTTが参加しているプロジェクトなのに、サービス開始から1年以上経っても対応する様子がないのは不思議だ。
「TTFC」も、当初はダウンロード再生に対応していなかったが、1年半ほど前に対応となった。これ自体はめちゃくちゃ朗報。
ところが、そのダウンロードがめちゃくちゃ遅い。
こちらの通信速度の問題もないわけではないと思うが、他のVODと比べると、その差は歴然だ。例えば「TTFC」で仮面ライダー1話をダウンロードする間に、「アマプラ」なら映画の2〜3本はダウンロードできそうなほど違う。
「TTFC」はダウンロードする際の画質を「中(約0.8GB/時)・高(約1.4GB/時)・最高(約1.8GB/時)」の3段階から選べるが、「中」を選んでもそれほど速いとは思わなかった。サーバーの問題かもしれない。「アマプラ」や「ネトフリ」とは加入者数が違いすぎるので、そのレベルにまで上げてくれとは到底言えないが、もう少し改善されると嬉しい。
❷ すぐに途切れる
コンテンツ視聴中に一時中断し、再度視聴しようとすると、高確率で画面がブラックアウトしてしまう。
こうなると、プレイボタンを何度タップしようとも再生されることはない。しばらく待つと回復することもあるが、画面左上にある×ボタンをタップして動画を一旦消し、改めて動画を再生した方が早かったりする。一応、続きから再生されはするが、なかなか鬱陶しくはある。
しかも、不可解なのは、ストリーミング時に限らず、ダウンロードしたものを視聴していても同様の現象が起きることだ。さらに運が悪いと、最初からの再生になってしまうことも・・・。
他の動画配信サービスだと、どれだけ放っておいても中断したところから始まることがほとんどなので、ここは改善してもらいたいところだ。
❸ ダウンロード動画が読み込めないなどの不具合
これは現在進行形で頭を悩ませている問題点だ。
iOSのアップデートの度に何かしら出てくる不具合は、まあ仕方ないと思うのだが、どういうわけか、時折ダウンロードした動画が読み込めなくなる。
「マイページ」メニューの「動画ダウンロード」というところに、あらかじめダウンロードしておいた動画がリスト化されるのだが、唐突に「データのフォーマットが正しくないため、読み込めません」と表示されてしまう。
こうなると、アプリ自体をダウンロードし直すなどの措置が必要で、正直面倒臭い。
しかも、入会後3年間でこういった症状は1度や2度ではない。
ストリーミング再生すれば良いだけなのだが、それでは毎月のデータ通信量がとんでもないことになってしまう。早急に対処いただきたい。
基本的には、ネット環境のある場所でPCで見るものなのかもしれない。
「TTFC」を薦めたい6つの理由
さて、ここまでは「TTFC」の気になる点を挙げてきたが、ここからは、そういった欠点を知ってなお、私が3年間も使い続けている理由を記したい。
① 最新作の見逃し配信+全ての過去作
仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズ最新作の見逃し配信が楽しめる。
ただしこれは、テレ朝が絡んでいる動画配信サービス「TELASA」でも視聴可能となっており、この点においては優劣をつけることは難しい。
しかし「TELASA」で扱っているのは基本的に最新シリーズであって、過去作は日替わりなのか月替わりなのかわからないが、「アマプラ」のように時期によって扱う作品が違う様子。
つまり、過去作を全て楽しみたいとすれば、「TTFC」以外の選択肢はない。
② 圧倒的作品数
圧倒的な作品数は、「TTFC」最大の魅力だろう。
もちろん他のVODのように、人気のアニメも海外ドラマも話題の映画も詰め込みまくりで○万本という規模には敵わないが、TVシリーズ150作6500話以上、映画&Vシネマ200作以上ものコンテンツを1社で保有しているというのは他に類を見ないのではないか。
東映という会社の歴史的財産がここには詰まっている。
③ 特典
年に数回発行される会報や、様々なプレゼント、エキストラの応募権などといった会員特典も用意されている。
これは「2021年夏の号」。応募時点で会員継続期間が365日以上なら無料で送ってもらえる(70〜364日だと送料・手数料のみ負担)。
④ 続々登場するオリジナルコンテンツ
東映が誇る人気コンテンツのスピンオフや、最新作の裏側まで、様々なオリジナルコンテンツが続々登場し続けている。
例えば『魔進戦隊キラメイジャー』の悪の女性幹部ヨドンナをメインキャストに据えたスピンオフ『ヨドンナ』、『ヨドンナ2』など。
さらに仮面ライダー最新作の裏側を覗く『ウラ仮面ライダー』では、『仮面ライダーリバイス』放映開始前からキャストによるトークを配信したりもしているし、『仮面ライダーリバイス』や『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』については、最新話の配信に加え、番組プロデューサーらによるオーディオコメンタリー付き最新話の配信も行っている。
最近では、東映が新たに立ち上げた「Xstream46」という新ブランドの作品も続々配信されている。
こちらは「46分間あなたの本能を刺激し続ける」というキャッチフレーズの下、ニチアサ枠では到底表現できない大人向けの作品に特化したもののようだ。まだ作品数自体が少ないので、本当にこれから、ということになるだろうが、こちらも楽しみである。
⑤ 字幕対応開始
『仮面ライダーセイバー』『機界戦隊ゼンカイジャー』以降の作品(TVシリーズのみで、スピンオフや映画には未対応)にしか対応していないが、全話字幕対応になったのも嬉しい。
独特なセリフは、やはり文字で見た方がスッと入るし、文字起こしする場合にも便利である。
TVでも字幕対応してると言われればそれまでだが、そもそもTVで見られないからアプリを使うのである。いつでもどこでも何度でも見られるのが、アプリの良さだろう。
ただし、この字幕対応には最新話の配信開始から1日ほどかかる。最新話の配信は、毎週日曜午前10時からとなっているが、その時点では字幕なしバージョンしか配信されない。
翌日の午前中には、下の画像右側にある「字幕」の項目が追加される。
そこをタップすると現れる「日本語」という項目をタップすれば字幕ありで視聴できるようになる。
できれば過去作や劇場版なども順次対応させて欲しいが、さすがに無理かも知れない。
話題の最新作をいち早く楽しめる(有料)
期間限定上映されるVシネや、最新劇場版なども、他に先駆けて見ることが可能(ただし有料)であることも忘れてはならない。
2021年を振り返っても、『仮面ライダーゼロワン』のスピンオフ作品「ゼロワン Others」2作(「仮面ライダー滅亡迅雷」と「仮面ライダーバルカン&バルキリー」)と『海賊戦隊ゴーカイジャー』の10周年記念作「テンゴーカイジャー」が配信された。さらに、夏映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」も配信された。
これから続々と公開される新作も間違いなく他に先んじて配信されるだろうから、これらもファンとして見ないワケにはいかないのである。
唯一無二のアプリ
「TTFC(東映特撮ファンクラブ)」の名の通り、東映株式会社の作品だけを配信するという特殊なサービス。
同じようなサービスとして、円谷プロの「TSUBURAYA IMAGINATION」があるが、こちらはその名の通り、円谷プロの作品ばかりを集めたサービスで、プランは3種類。
500円/月(税別)のスタンダードプランでは、ウルトラマンを中心に、約1,200エピソードが見放題。
もう一つのプレミアムプランは、なんと19,800円/年(税別)で、スタンダードプランに『ミラーマン』や『怪奇大作戦』などを加えた約1,700エピソードが見放題となる。さらに、オンライン企画やイベントの先行受付などのサービスも受けられる、というもの。
とりあえず概要だけではわからないことも多いので、実際に登録して色々試しているところ。
「TTFC」にしろ、「TSUBURAYA IMAGINATION」にしろ、自社コンテンツが豊富だからこそ可能な唯一無二のサービスで、一般的なVODとはまるでスタンスが異なる。
特撮というジャンルに特化しているからこそ、誰にでも薦められるものではないが、だからと言って、「好きなら契約しちゃいなよ」と気軽に言えるほど毎月の利用額は安くもない。
だからこそ、実際に使い続けて気づいたメリットもデメリットも余さず伝えたい。
3年間、毎日飽きずに使い倒してきて感じたのは、「悪いところもあるけれど、好きなんだから仕方ない」というもの。「悔しいけれど、お前に夢中」というヤツである。特に、我が家のように、物理的に映像ソフトを置く場所を確保できない方なら、間違いなくオススメだ。東映特撮作品のファンなら、契約しても損はしないと断言できる。
>>今すぐ「TTFC(東映特撮ファンクラブ)」を使ってみる。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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