輝け!ウルトラマンデッカー誕生|『ウルトラマンデッカー』第1話感想

雷堂

2022年7月9日放送『ウルトラマンデッカー』第1話「襲来の日」(監督:武井正能 脚本:根元歳三)

前作『ウルトラマントリガー』から7年後の世界を描くウルトラシリーズ最新作『ウルトラマンデッカー』がスタートした。

『ウルトラマンダイナ』が今年2022年に放送開始25周年を迎えるという意味合いもあって、さまざまなところに『ダイナ』の要素が取り入れられているという本作。

『ダイナ』が『ウルトラマンティガ』と共通の世界観を持っていたことにも鑑み、本作『デッカー』も前作『トリガー』との繋がりをうたっているが、果たしてどのようなものか?

本記事は、昭和のウルトラシリーズにはどハマり(リアタイではない)していたものの、『ティガ』以降の作品はところどころしか見ておらず、『シン・ウルトラマン』でウルトラマン熱が再燃した男が久々に見た最新作に対する率直なレビューだ。

熱心なファンから見たら的外れなことも多いとは思うが、関連作品も鋭意勉強中。最後までおつきあいいただければ幸いだ。

目次

キャスト

ここでは第1話のキャストをご紹介する。

ウィキペディアに記載のある方についてはリンクを貼っておくので、他の参加作品も是非チェックしていただきたい。

なお、以下の画像は全て『ウルトラマンデッカー』より引用している。

アスミカナタ

アスミ カナタ

松本大輝

キリノイチカ

キリノ イチカ

村山優香

リュウモンソウマ

リュウモン ソウマ

大地伸永

カイザキサワ

カイザキ サワ

宮澤佐江

ムラホシタイジ

ムラホシ タイジ

黄川田雅哉

アスミ ダイシロウ:鈴木一功

おばさん:鈴木奈津子

老婦人:吉田幸矢

アナウンサー:石塚初美

瓦礫の下の女性:中野深咲

宇宙港の女の子:武田このは

サトウ:永吉幸一郎

ノジマ:西内 薫

イソザキ:樹隆

TPU教官:寺井大介・羽柴敦惣

ウルトラマンデッカー:岩田栄慶

スフィアザウルス:高橋 舜

火星の男性の声:本郷 章

未来のための物語

主人公・アスミ カナタは20歳。「宇宙せんべい」が名物の明日見屋という老舗せんべい屋(なんと創業100年だそうである)の息子で、祖父のアスミ ダイシロウと共に店を切り盛りしている。

明るい性格でおせっかい。特におせっかいというのはヒーローにとって重要だ。悟空でもルフィでも、人気作品の主人公は、そのおせっかいさ故、あちこち首を突っ込んではトラブルに巻き込まれる。物語を積極的に生み出すには必要な要素である。

両親はいないのかと思ったら、単に不在なだけの様子。なんでも、商店街のくじ引きで当たった火星旅行に行っているとのこと。ちょっと海外旅行にでも出かけるような気軽さで宇宙旅行ができる時代であることがわかるが、この直後、両親の旅行先である火星が何者かに襲われ、地球と火星の往来ができなくなってしまう。

カナタの両親の安否は不明。カナタと両親の再会も、物語の上ではかなり大きな要素となることが窺える。

また、明日見屋という店の名前にもなっている、主人公の苗字「明日見」は、明日を見る、前を向く、と言うことで、本作のテーマ「未来」に関連するキーワードとなっている。

カナタを演じる松本さんは、本作品がドラマ初主演。演技は、やや怪しいところもあるが、ここからの成長を身守ろう。

襲い来る敵

宇宙から突然飛来した球体群が「スフィア」と呼ばれる本作の敵で、小型のものと大型のものの2種類が存在する。小型は「スフィアソルジャー」と呼ばれ、光線で攻撃し、人間を捕食もする。大型は「キングスフィア」と呼ばれ、日本の東京、オーストラリアのシドニー、アメリカ合衆国のニューヨーク、フランスのパリ、エジプトのギザという世界5カ所に現れ、地球全体をまるっとバリアで覆い、地球を宇宙から遮断。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

パッと見、円盤のようであるが、乗り物というよりは、それ自身が意志を持っているようにも見える。

やがて、複数のスフィアソルジャーが融合し、精強融合獣スフィアザウルスという巨大怪獣が現れる。記念すべき怪獣第1弾だ。身長は68m、体重は68,000tと、後述するウルトラマンデッカーよりひと回り大きい。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

前脚が強調されたデザインのせいもあるとは思うが、とにかく巨大であることが強調されている。

地中からエネルギーを吸収し、強力な衝撃波を放つ。その衝撃波は電波障害を引き起こすようで、無人機仕様のGUTSファルコンやナースデッセイ号といった地球平和同盟TPU/GUTS-SELECTの兵器を無力化してしまうほど強力だ。

スフィアザウルスと、スフィアたちの攻撃によって、見る見るうちに壊滅していく東京。

その戦いの最中、カナタは瓦礫に埋もれた人を助けようと、その身を呈してスフィアに飲み込まれてしまう。ウルトラマンになるための禊の時間である。

ウルトラマンデッカー登場

スフィアに飲み込まれたカナタの目の前に、謎の巨人が現れる。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

かなり唐突な感じもするが、こういったご都合主義なくして物語は成立しない。

巨人とカナタだけにしかわからない会話を経て、その巨人・ウルトラマンデッカーの頭部を模した「ウルトラDフラッシャー」というアイテムを手にしたカナタは、初変身を遂げる。「ウルトラディメンションカード」と呼ばれるカードを装填して変身。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

今後は、このカードによってタイプチェンジすることができるのに加え、『ウルトラセブン』に登場したカプセル怪獣をオマージュした「ディメンションカード怪獣(語呂がイマイチ)」を召喚することもできるらしい。

そうして登場した新たなウルトラマン、デッカーは、頭部や全体のカラーリングは平成以降のイメージとなっているが、特徴的なのはカラータイマーの位置である。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

これまでウルトラマンのカラータイマーといえば、身体の正中線上にあるものだったが、今回は左胸にオフセットされている。カッコいいか? と問われれば微妙だが、ディテールで目新しさを出そうという意図はよくわかる。

平成以降、デザインに関して圧倒的な自由さを手に入れた仮面ライダーシリーズとは異なり、古典的なルールに則ったデザインにこだわり続けるウルトラマンはシリーズを重ねるごとに難易度を増している気がする。

なんと言っても、初代『ウルトラマン』のデザインが完璧過ぎて、「違いを出そう」ともがくほど、蛇足のようなデザインになってしまっているのは悲劇だ。ウルトラシリーズは『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』がデザインの頂点で、以降のシリーズは基本的にそのどちらかの系譜でしかない。

個人的には『ウルトラマンレオ』も好みだが、あれは子どもには描けないデザインだ。子どもに描けないデザインが悪いデザインだとは言わないが、良いデザインというのは、すべからくシンプルだ。そして、子どもでも描けるというのは、シンプルだからである。だとすれば、シンプルなデザインの方が良いデザインである確率は高いと言えるのではないか。

少し話が逸れてしまうが、私が平成以降のウルトラシリーズをほとんど見なくなってしまったのは、このデザインが好みでないことが大きい。カッコいいと思えないヒーローを応援したいとは思えないからだ。

変身グッズが、ちゃちなことも気になる。ウルトラマンの変身グッズは、仮面ライダーシリーズと比べると明らかにおもちゃっぽい。それどころか、初めからおもちゃ然とした作りにしているスーパー戦隊の方が遥かにしっかりしている。

『トリガー』は言うまでもなく、本作『デッカー』も似たようなもので、これなら初代『ウルトラマン』のペンライトのようなベーターカプセルの方がまだマシにも見えてしまう。しかし流石にこれでは、今の子どもたちは刺激が足りなくて満足しないのかもしれないけれど、『シン・ウルトラマン』のベーターカプセルのようにシンプルでカッコいいアイテムだったら、子どもだって欲しがるのではないか? とも思う。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

必殺技の「セルジェンド光線」は、スペシウム光線と同義なので、もはや何も言うことはない。

微妙なところもあるけれど

スフィアザウルスを倒したデッカーは、宇宙空間へと飛び出すが、キングスフィアが地球上に張り巡らしたバリアによって地上へと押し戻されてしまう。

人間へと戻ったカナタは、先ほどの献身的な行動を認められ、GUTS-SELECT隊長のムラホシからスカウトを受けてTPU訓練校に入学(入隊?)する。

画像引用元:ウルトラマンデッカー

いろいろと気になる点はあるけれど、ここからが本番だ。

地球と火星を襲ったスフィアとの戦いがどのように展開していくのか、楽しみにしていきたい。

ウルトラマンデッカーの見逃し配信は「TSYBURAYA IMAGINATION」一択。前作『トリガー』とのつながりを確認する上でも、そのトリガーの元ネタである『ティガ』、そして本作に多大な影響を与えているといわれる『ダイナ』などを掘り返す際にも有用だ。

ただし、サブスクであるため、毎月課金が必要となる。そこで、実際に1年以上利用してみて気がついたことを別記事にまとめてみたので、加入を迷っているなら、是非ご一読いただきたい。お金を払うに値するサービスであるかどうかがわかるはずだ。

雷堂

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

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