2022年7月11日、「プログラミングで歌うキョロちゃん缶」爆誕!
銀のエンゼル5枚か金のエンゼル1枚で必ず交換してもらえるという、おもちゃの缶詰の最新版です。
人生で初めて手に入れた「金のエンゼル」を早速郵送。
そうして待つこと3週間。2022年8月2日、ついに私の手元に届きましたので、中身を完全公開します。おもちゃの缶詰の中身が気になっているあなた。そして、キョロちゃんが歌うってどういうこと?? と興味津々のあなた。写真満載でご紹介しますので、最後までおつきあいいただければ幸いです。
“置き配”が許されないパッケージ
まずは気になるパッケージから。
毎回同じ感想しかないのですが、本当に容赦がない。この状態で天面に宛先シールが貼られて送られて来るので、めちゃくちゃ悪目立ちします。置き配などできるはずもありませんが、受け取りにサインする時には配達員の方の視線が痛いですし、もしもこれを受け取っている時に近所の人が通りかかったら・・・などと考えると気が気ではありません。
そうして、いそいそと蓋を開けてみるとモデルチェンジしたキョロちゃんとご対面。
私はこれ以前の2つのモデル、「走るキョロちゃん缶」と「飛びたいキョロちゃん缶」を持っているのですが、それらと明らかに違うのが目です。ウインクした左目がなんともキュート。
中身はこの通り。キョロちゃん缶と2枚の取扱説明書、それと単三電池が3本入っています。
頭がキャップになっているので外してみると、その中にビニール袋に収められたおもちゃが入っています。
「キョロちゃんパラシュート」「キョロちゃんジンバル」「キョロちゃんヨーヨー」の3種類。
まずは、このおもちゃをご紹介します。
中身のおもちゃ
ここでは中身のおもちゃのご紹介をします。
キョロちゃんパラシュート
色鮮やかなキョロちゃんのイラストが描かれたビニールシート。これがパラシュートの本体となります。その下に見えるのは、たこ糸です。このシートを裏返し、半分の長さに切ったたこ糸を対角線に2本貼りつけます(セロテープなどを別途用意する必要があります)。
この2本のたこ糸の交点に、付属のキョロちゃんのプレートを括りつけます。
これで完成。
説明書には、これを上に放り投げると、ふわふわとキョロちゃんが舞い降りる書いてありますが、実際には、放り投げてもパラシュートが開かずに勢いよく落下してしまうので、きちんとビニールシートを開いた状態で高いところから落とさないとダメでした。
とはいえ、空気をはらんで、ふわりふわりと舞い降りるパラシュートはなかなか微笑ましい。風が吹いていなければ、家の二階の窓から庭に向けて落としてみる、といった遊び方をするのも楽しいかもしれません。
キョロちゃんジンバル
厚紙で作られた3つのパーツを組み合わせ、両手に持ったジンバルを打ち鳴らすキョロちゃんを作ります。もちろん紙なので、実際に音が鳴ったりするわけもなく、単にジンバルを打ち鳴らすポーズをするだけです。
完成すると上の画像のようになりますが、組み立ては結構大変です。ジンバルのパーツを3つ折りにしてキョロちゃんの手の部分に開いた穴に差し込む際、パーツの長さに余裕がないのか、かなり窮屈。さらに差し込む部分の爪にあたる部分がもろく、すぐに破損してしまいます。
ようやく完成しても、きちんと折り目をつけていないと、予定通りの動作もしてくれません。ただ、この折り目のつけ方というのが説明書を読んでもよくわからないため、子どもが一人でやることはまず不可能。正直、大人でもよくわかりませんでした。完成した画像を載せるために、とりあえず形にはしましたが、キョロちゃんの足元に見える薄紫色のパーツを引っ張ってもジンバルを打ち鳴らす動作をさせることはできませんでした。
こういった紙細工に触れることでクリエイティブに目覚める子どもたちもいるはずなので、作り方が難しいのはともかく、せめてもう少し丈夫な厚紙であったら・・・と思ってしまいますが、あくまでもおまけですからね。こんなものか、と割り切る他ないでしょう。
キョロちゃんヨーヨー
3つの厚紙のパーツと、3本の輪ゴムで作るのがキョロちゃんヨーヨーです。
3本の輪ゴムをつなげて中央のパーツに取り付け、そこにもう2枚のパーツを取り付けると、立体的なヨーヨーになる、というもので、完成すると以下のようなものになります。
なんだか見せ方が雑なのは、私の写真が下手なだけではありません。実はボロボロなのです。組み立てる段階で、あちこちが破れたりちぎれたりしてしまったので、そういった部分が見えないように配置したら、このようなお粗末な写真になってしまったのです。
先述したキョロちゃんジンバルよりも遥かに組み立ての難易度が高くてビビりました。いや、組み立ての工程が難しいのではないのです。やはり厚紙の質が悪いのか、余裕のない設計のミスか、説明書通りに曲げて差し込むだけでボロボロに破損してしまいます。
見えないようにごまかしていますが、セロテープで無理やりくっつけている部分がいくつかあります。そのため、これを使って遊ぶというところまではたどり着けず、とりあえず形にすることができた程度でしかありません。
「おもちゃの缶詰」は既に55年もの歴史があり、日本人なら知らない人はいないくらい有名なわけですが、今ではその中身のおもちゃよりも、缶詰自体の持つ遊びの要素に注目が集まっています。つまり、いつの間にか「おもちゃの(詰まった)缶詰」は、「おもちゃの(おもちゃとして遊べる)缶詰」へと変化していたのです。
55年前と比べると、子どもにとってのおもちゃというものがすっかり変わっているのは事実でしょう。当時は、コマやメンコやビー玉などが入っていれば、それで十分遊べたのかもしれませんが、ゲームなどが身近にある今の子どもたちにとっては物足りないものでしょう。だから、ここに詰め込まれた3種類のおもちゃは、おまけでしかありません。
しかし、多くの人たちが知恵を絞って、子どもたちが喜ぶ顔を想像しながら作ってくれたことを考えると、それを使ってきちんと遊べないのは残念でした。私が不器用すぎるだけなら仕方ないのですが、そういう問題だけでもないように思ったので、一応書いておきます。
歌うキョロちゃん缶
左手(羽根?)にマイクを持って、腰かけたポーズのキュートなキョロちゃん。これがメインの「プログラミングで歌うキョロちゃん缶」です。
まずは全体を眺め回してみましょう。
背面に10キーがあるのが目につきますが、これこそが本製品のキモとなる部分です。
下から見るとわかりますが、ちょうどおなかの部分にスピーカーがあります。ここからキョロちゃんの声が聞こえるわけです。
頭部のキャップを開けると、子ども用玩具では、すっかりおなじみとなったネジのついた電池ボックスと電源スイッチがあります。電池ボックスの蓋には「プログラミングで歌うキョロちゃん缶」の刻印があります。これは以前のものでもきちんとそれぞれの名前が刻印されていました。
ここを開いて電池を入れます。単三電池3本が必要となりますが、最初の3本は付属品として同梱されていました。めちゃくちゃ親切。
スイッチを入れると、キョロちゃんが喋り出し、3つのモードを説明してくれます。このあたりのことは、添付されている取扱説明書に詳しく記載があります。
「プログラミングで歌うキョロちゃん缶」3つのモード
- 課題に挑戦モード
- 自由に作曲モード
- キョロちゃんのお手本モード
おそらくみなさんご想像の通りかと思いますが、キョロちゃんが「クエクエ」というボイスで歌ってくれるという製品です(「チョコボール」なんて台詞も用意されています)。
それぞれのモードは以下で詳しく説明します。
課題に挑戦モードで遊ぶ
いわゆるチュートリアルモードです。初級、中級、上級、超上級と銘打たれた4つの課題を音声ガイドに従って進めた後、「かえるのうた」「きらきらぼし」「クエクエソング」という3つの課題曲を取扱説明書に従って入力していく、という手順で進めていくことで、このキョロちゃん缶の操作を覚えるという仕組みです。
これは全てのモードで共通ですが、キョロちゃんの背面に設置された10キーを使って音を鳴らします。鍵盤でなく10キーなのは、あくまでもプログラミングによって音を鳴らすためです。1〜3が「ドレミファソラシ」までの音の入力、4が「半音上げ」、5が「オクターブ上げ」、6が「リピート」と「音を短くする」、7が「休符」もしくは「キャンセル」、8が「フレーズチェンジ」、9が「決定」となっています。
このチュートリアルを全て終えれば、基本操作はなんとなく理解できるようになるはずです。
自由に作曲モードで遊ぶ
その名の通り自由に作曲ができる、本製品のメインモード。
しかも3曲まで保存しておくこともできるという優れもの。外部出力には対応していないので、ただ本製品で鳴らすことしかできませんが、録音もしくは録画することで、作った曲をSNSで発信するといったことはできるでしょう。今後、これを使って人気者になるような人が現れるかもしれません。
ただし、どんな曲でも作れるわけではありません。最低限のルールがあります。
まずひとつは音符などを入力できるコマの数。これは最大64コマと決まっています。
そしてもうひとつは、使える音についての制限。下の画像の通り、低い「ラ」の音から上の「ソ#」までの24種類の音しか使えません。これがどういうものかというのは、音楽理論に詳しくないとわかりづらいですが、試しに米津玄師さんの代表曲「Lemmon」のサビのメロディーラインを入力しようとしたら無理でした。もっと具体的にいうと、「そのすべてを愛してた あなたとともに」の中の「あなた」の部分で、さらに高い音が使われているのでした。
ネットを探せば、有名楽曲の楽譜は結構見つかります。それらを見ながら入力してみると、キョロちゃんの「クエッ」という音だけで、あの名曲が蘇ります。なんとも微笑ましい。
ちなみに、音それぞれの入力方法も取扱説明書にまとめられています。
先述したように、64コマという入力可能なコマ数が限られているため、マルッと一曲入力することはできませんが、サビのメロディを歌わせるくらいなら可能です(ラップのように弾数が多いものは除きます)。また、音を伸ばすこともできません(1音は全音もしくは半音でしか表現できません)ので、朗々と歌い上げるような楽曲も諦めた方が良いと思います。
また、入力データを表示するディスプレイなど存在しないため、「あれ? どこまで入力したっけ??」となると、結局最初からやり直しになってしまう点にはご注意ください。
キョロちゃんのお手本モードで遊ぶ
「課題に挑戦モード」にも収録されていた「かえるのうた」「きらきらぼし」「クエクエソング」の3曲を聞くことができます。
遊ぶというよりは、他のモードで遊ぶ前に試してみるデモンストレーションのようなモードです。チュートリアル前に、「こんな感じで作れるんだ」と確認し、あとは息抜きとして流してみるとか、そういった使い方だと思います。
プログラミングで遊ぼう!
今年に入ってからというもの、森永製菓は「キョログラミングチョコボール」という新商品を発売し、それにちなんだ「キョログラミング(キョロちゃん+プログラミングの造語)」というアプリの配信を始めたりもしています。
今回モデルチェンジしたおもちゃの缶詰も、まさにその流れに則ったものとなっており、添付された取扱説明書の最後にも“歌うキョロちゃん缶をつかって、音を組み合わせながら曲を作ることで「プログラミング的思考」を育みます”と書かれています。
1音1音入力し、できあがった曲を聞いて、気になる箇所があれば立ち止まり、試行錯誤しながら修正していくという作業は、まさにプログラミングのプロセスと同じ。
幼い頃から、遊びながらプログラミングの工程に触れるというのは、確かに素晴らしい経験になるような気がします。
しかも、プログラミングという技術にのみ囚われるのではなく、音楽というアートにも触れられるわけですから、まさに一石二鳥。
音声もデータも外部出力することはできない上、作成途中での一時保存もできないという仕様なので、一度完成させた楽曲を修正するには再度最初から入力しなおさないとダメだといった面倒臭さはありますが、あくまでもこれはお菓子の景品だと考えれば十分すぎるのではないでしょうか。
以前のモデル「走るキョロちゃん缶」も「飛びたいキョロちゃん缶」(それ以前のモデルは持っていないので比較できません)も、ギミックの違いはあれど、「移動する」面白さを全面に押し出したおもちゃでした。声を上げて動き回る、というのは、「回って光る」特撮ヒーローの変身アイテム同様、最初のインパクトと瞬発力は凄いものの、すぐに飽きて押し入れで埃を被ることも多いものですが、それ自体は一切動かず、ただ入力されたプログラムに沿って歌いまくるという大きな変化を遂げた新型キョロちゃん缶は、パッと見は地味になってしまったものの、遊び続けられる長さと遊び方の奥行きは間違いなくレベルアップしています。
ご興味があるなら、今からエンゼル探しの旅に出るのも一興かもしれません。これまで3年間で銀のエンゼル14枚、金のエンゼル1枚に巡り会えた私の記録の一部をまとめた記事もありますので、ご参考になれば幸いです。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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